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SNS利用者の死後はアカウントがどうなるか|5大SNSの整理方法を解説

この記事のサマリ
  • シニア層の8割は何らかのSNSを利用している
  • 利用者の死後にSNSアカウントを放置するとトラブルの原因になる
  • 5大SNSのアカウントを死後に整理する方法を解説

近年では、シニア層の多くがFacebookやX(旧Twitter)、LINEやInstagramなどの各種SNSを利用して世界中の人と交流を図っています。

対面で出会ったリアルな友人だけでなく、SNS上で知り合ったネット友達がたくさんいるシニアも多いでしょう。

しかしSNSを利用していた人がもし亡くなったら、そのSNSアカウントはどうなるのでしょうか。

今回はSNSアカウントが利用者の死後にはどうなるか、5大SNSと呼ばれるLINE・Facebook・X(旧Twitter)・Instagram・TikTokを比較しながら解説します。

シニアの8割はSNSを活用している

シニアのSNS利用率は、この10年で飛躍的に増加しました。

総務省の統計によると、2014年時点では60代のLINE利用率はわずか11.3%でした。それが2024年の統計では91.1%まで上昇しています。

参考 令和7年度版 情報通信白書総務省

60代の前期高齢者だけではありません。NTTドコモが運営するモバイル社会研究所が2025年1月に実施した全国調査の結果、60代では9割、70代では7割、80代の高齢者でも約半数がSNSを利用していました。平均すればシニア層の8割はSNSに親しんでいることになります。

シニアのSNS利用率グラフ

画像引用:NTTドコモ モバイル社会研究所|シニアのSNS利用拡大 60代の9割、70代は7割、80代前半は約半数が利用

私たちの生活において、すでにSNSは情報ライフラインのひとつになっていると考えられます。

利用者の死後にSNSアカウントはどうなるか

納棺をする葬儀スタッフ

SNSを利用していた人が亡くなったら、使われていたSNSアカウントはどうなるでしょうか。

その答えは「何もしなければ永遠に残り続ける」です。

各SNSの提供会社は、利用者が生きているか死んでいるかを把握することはできません。そのため利用者の死後にもアカウントの自動削除はされず、SNSサービスが終了しない限りはアカウントが残り続けます。

なおApple IDやGoogleアカウントは長期間利用がないアカウントを削除や無効化しますが、SNSの場合には、5大SNSとも原則として長期間ログインがないアカウントでも削除はしません。

SNSアカウントの維持に費用は発生しない

5大SNSはいずれも無料で利用できます。そのため利用者が亡くなった後にSNSアカウントを放置しておいても、費用がかかるという意味での経済的な損失は発生しません。

死後にSNSアカウントを残しておくメリット

キーボードの上に乗ったMERITの文字

利用者の死後にSNSアカウントを残しておくと、遺族や他の利用者にメリットとデメリットの両方が生じます。

以下からは死後にSNSアカウントを残しておくメリットを2つ紹介します。

1.故人の思い出が残る

SNS投稿は、故人が残した貴重な思い出です。過去のSNS投稿を閲覧することで、故人と過ごした懐かしい記憶や、故人の「肉声」に触れることができます。

大切な家族や友人を亡くした悲しみから立ち直れない人にとっては、過去のSNS投稿はグリーフケアの一環になります。

《グリーフケアとは》
大切な存在を失った人が心身を回復するために寄り添い援助すること

2.SNSを介した友人同士の縁が途切れない

SNSは友人と友人とを結ぶ懸け橋にもなり得ます。SNSがなければ知り合うきっかけがなかった人同士が、SNSの知人同士ということで親しくなり、大きな輪ができることも珍しくはありません。

利用者の死後にもSNSアカウントを残しておけば、そのSNSアカウントを介してできた縁が途切れずにすみます。

死後にSNSアカウントを放置するリスク

Riskの文字の下で頭を抱える人形

利用者の死後にSNSアカウントをそのまま放置しておくと、メリットだけでなくリスクも生じます。

以下からは利用者の死後にSNSアカウントを放置したときのリスクを3つ紹介します。

1.アカウント乗っ取り・成りすましの危険性

SNSアカウントを悪意ある第三者からの攻撃から守るためには、OSやアプリを最新のバージョンに更新し、覚えのない端末からのログインがあればパスワードを変更するなど、常にセキュリティを意識した管理が必要になります。

しかし利用者の死後にはSNSアカウントの適切な管理ができません。乗っ取りや成りすましに対抗できず、炎上目的で非常識な投稿をされたり、SNSを介したウイルスやスパムの中継点に使われる危険性があります。

2.フォロワーに精神的な苦痛を与える可能性

SNSでは自分の誕生日を登録しておくと、誕生日の当日には「今日は〇〇さんの誕生日です」などの通知をフォロワーに届けてくれます。

生きている人の誕生日でしたら何の憂いもなくお祝いができますが、すでに亡くなっている人の場合には、誕生日で年を重ねることはもうありません。

誕生日通知が届くことでフォロワーに死去の事実を改めて思い出させ、精神的な苦痛を与えてしまう可能性があります。

3.過去の投稿が炎上する可能性

世の中の価値観は時代により移り変わります。利用者が生きていた頃には問題視されなかったSNS投稿が、ずっと後になってから非常識だと批判されて炎上するかもしれません。

過去のSNS投稿が再浮上する理由は、各SNSのアルゴリズムがユーザーの閲覧志向によっておすすめの過去投稿を表示させることがあるからです。

故人が生前に発信した投稿が死後になってから炎上し、心ないコメントで溢れかえるような事態になっては故人の尊厳が傷つきます。

死後のSNSは「追悼アカウント」にもできる

棺におかれた花束

亡くなった人のSNSを残しておくと、メリットとデメリットの両方が生じます。

しかしデメリットについては、適切な対処をすれば回避が可能です。

すべてのSNSではないものの、SNSの中には死後のアカウントを「追悼アカウント」としてログインや新規投稿ができないアカウントにすることができます。

追悼アカウントにステータスを変更すればセキュリティ面の心配もなく、望まない通知が来ることや炎上の危険性もありません。

自分の死後にSNSアカウントをどうしたいのかを今のうちからよく検討し、家族や信頼のおける知人に処理を託しておくと安心できます。

エンディングノートにSNSに関する情報も書き残しておけば、そのときになって遺族が忘れずにすむのでより安心です。ただしエンディングノートにはログイン用パスワードは記載せず、別の場所に保管しておくようにしてください。

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5大SNSのアカウントを死後に整理する方法

スマートフォンとSNSのイメージ

以下からはSNSアカウントを死後に整理する方法を、5大SNSごとに説明します。

LINE

LINEを利用していた人が亡くなった場合は、公式サイトのLINEヘルプセンターから遺族がアカウント削除申請を行います。

LINEは一身専属性(本人しか行使できない権利等)が規約に定められているため、アカウントの継承や追悼アカウントとしての継続はできません。

申請できる人 近親者あるいは法定相続人
必要な書類 ・利用者と申請者の関係が証明できる公的書類
・利用者の死亡が確認できる書類
申請できる内容 ・削除

Facebook

Facebookは亡くなった人、もしくは病気や怪我などの理由により行為能力を失った人のアカウントを整理するための専用フォームから申請を行います。追悼アカウントへの移行も可能です。

申請できる人 近親者または遺言で追悼アカウント管理人に指定された人
必要な書類 ・利用者と申請者の関係が証明できる公的書類
・利用者の死亡が確認できる書類
申請できる内容 ・削除
・追悼アカウント移行

X(旧Twitter)

X(旧Twitter)はXヘルプセンターからアカウント削除申請を行います。XもLINEと同じく一身専属性の考え方を採用しているため、追悼アカウントへの移行はできません。

申請できる人 遺族または遺言執行者・遺産管理人
必要な書類 ・申請者の身分証明書
・利用者の死亡診断書
申請できる内容 ・削除

Instagram

Instagramのプロフィールは削除あるいは追悼アカウントへの移行が可能です。公式サイトの専用フォームより申請します。

削除申請は近親者か法定代理人しか行えませんが、亡くなった人のInstagramプロフィールを見つけた人は誰でも追悼アカウントへの移行申請ができます。死亡記事やニュース記事などで死亡の事実が確認できた場合に限り申請が受け付けられます。

申請できる人 近親者または法定代理人
必要な書類 ・利用者の死亡証明書
・遺族もしくは法定代理人であることを証明する法的書類
・死亡記事などが確認できる情報(追悼アカウント移行の場合)
申請できる内容 ・削除
・追悼アカウント移行

TikTok

TikTokアカウントの削除は公式サイトの「問題の報告」フォームから申請が可能です。トピック「アカウントのアクセス/セキュリティ」からカテゴリー「故人アカウントの削除リクエスト」を選択します。

なお2025年まではTikTokにて追悼アカウントの仕組みは整備されていませんでしたが、2026年2月現在では、上記のフォーム内に「故人アカウントの追悼」カテゴリーが追加されています。

TikTok側の公式発表はされていないものの、近い将来にはTikTokでも追悼アカウントへの移行が可能になる可能性が高いと思われます。

申請できる人 遺族または遺言執行者・遺産管理人
必要な書類 TikTokから指示された書類
申請できる内容 ・削除

SNS以外のデジタル遺品も忘れずに

机に置かれた花束とコーヒーとノートパソコン

上記で説明した方法により故人のSNSアカウントは整理できますが、故人がインターネット上もしくは故人の使用端末で死後に残したものはSNSアカウントだけではありません。

故人が残したデジタルデータ全般は「デジタル遺品」と呼ばれます。日頃からSNSを活用するほどインターネットに慣れ親しんでいた人であれば、当然のことながら他にも多くのデジタル遺品を残していると推測できます。

デジタル遺品については以下の記事で詳しく解説しています。SNSアカウントと同様、他のデジタル遺品についても死後のトラブルを招かないよう、漏れなく整理しましょう。

デジタル遺品とは|トラブルを生まないための生前整理法

まとめ

SNSの木製文字ブロック

今回はSNSアカウントが死後どうなるかについて解説しました。

SNSは楽しいツールですが、死後に放置しておくと思わぬトラブルになる可能性があります。適切に削除や追悼アカウントへの移行をしてトラブルを回避しましょう。

ライター紹介 | 杉田 Sugita
終活カウンセラー2級・認知症サポーター。父母の介護と看取りの経験を元にした、ナマの知識とノウハウを共有してまいります。

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