- 亡くなった人のスマホは重要なデジタル遺品になる
- スマホのロック解除はかなり難しい
- デジタル遺品のロック解除専門業者の安全な選びかたを紹介
スマホにはプライベートな情報がたくさん詰まっているため、スマホを所持している人は自分の大切な情報が他者に漏れないようにセキュリティ対策を講じる必要があります。
セキュリティ対策の一環が、スマホ画面のロック機能です。所有者だけが知っている解除方法によりロック解除をしないと画面が開かないようにする設定は、スマホを持っている人であればあたりまえのように設定しています。
もしスマホの所有者が解除方法を誰にも伝えずに死亡してしまったら、遺族などの第三者は遺品となったスマホのロック解除をできないのでしょうか。
今回は、お亡くなりになった人が生前に使用していたスマホのロック解除方法について解説します。
目次
スマホは重要性が高いデジタル遺品
モバイル社会研究所が2025年に行った調査によると、携帯電話所有者のスマホ比率は98%に達しています。年齢や性別を問わず、いまや誰もがスマホを持っている時代となりました。

画像引用:モバイル社会研究所|スマートフォン比率 2010年4%から2025年98%に:買い替えたきっかけは「電池の劣化」2010年約3割から2025年は約5割へ
従来の携帯電話に比べてスマホは利用できる範囲が格段に大きいので、多くの人がスマホに重要な情報を保存しています。近年ではネット銀行やネット証券に口座を持っている人も増えています。
ネット銀行やネット証券などの所有者財産につながるアクセス情報は相続にも影響してくるため、相続人になった人はスマホの中をすみずみまでチェックして、財産の有無を確認しなくてはいけません。
亡くなった人が所有していたスマホやパソコン、その中に入っているデータやアクセス情報などの一切を「デジタル遺品」と呼びます。数あるデジタル遺品の中でも、スマホは情報量の多さからしてもっとも重要性が高いデジタル遺品だと言えるでしょう。
デジタル遺品について詳しく知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
スマホのロック解除はかなり難しい

故人の家族がデジタル遺品を調べようとしたときに、一番苦労すると思われるのがスマホのロック解除です。
ほとんどのスマホでは画面ロックの設定がされていますが、ロック設定をしたスマホの所有者本人以外の人がロック解除をするためには、PINコードやパスワードをあらかじめ教えておいてもらう必要があります。
パスワード等の解除につながる情報を持っていない人は、たとえ遺族であっても画面ロックの解除はかなり難しいと言えます。
以下に挙げるような解除のやりかたでは画面ロック解除はほぼ不可能です。
携帯キャリアでロック解除はできない
ドコモショップやauショップなどの店頭でロック解除をお願いしている人が見受けられますが、携帯キャリアのお店では画面ロック解除はできません。
携帯キャリアの店舗では契約に関する手続きは行えますが、スマホのロック設定は携帯キャリアとの契約には関係なく、スマホ端末の設定に依存するからです。これは携帯キャリア経由で購入したスマホであっても同様です。
総当たりパスワードはスマホ初期化の危険
誕生日や結婚記念日、好きなタレントの名前などの思いつく限りのパスワードを試して、総当たりパスワードでロック解除を試みようとする人もいますが、この方法はほとんど意味がないだけでなく、非常に危険です。
iPhoneはパスワードを10回間違えると長時間のロックがかかったり、スマホを初期化してすべてのデータを消去する設定がされています。Androidの場合は機種によりますが、同様の設定がされているケースが多いです。
よほどの自信がない限りは総当たりパスワードによる解除の試みはおすすめできません。
故人の顔で顔認証はできない
顔認証によるロック解除は、生きている人であればできますが亡くなった人では基本的にできないと考えるべきです。
iPhone の顔認証(Face ID)は、標準設定では目を開けた状態での顔を認識してロック解除をします。つまり亡くなった人の顔を近づけても、死者は目を開けることができないため認証が拒否されます。
なお2D顔認証を採用しているAndroidスマホであれば、目を閉じた状態でも認証できる可能性があります。
故人の指で指紋認証はできない
上記の顔認証と同じ生体認証のひとつである指紋認証も、亡くなった人ではロック解除ができない方法です。
スマホの指紋認証は指のシワ(指紋)だけでなく、皮膚の電気的特性、血流、皮膚の弾力などもあわせてチェックしています。
死亡直後で身体がまだ暖かく、皮膚に弾力がある状態ならロック解除ができる可能性もありますが、時間が経つにつれ皮膚が乾燥し弾力がなくなるため、スマホが指紋を認識できない状態になります。
スマホを初期化しても再利用ができない
スマホはiPhoneでもAndroidでも、リカバリーモードにすれば初期化が可能です。初期化自体はロック解除をしなくても実施できます。
しかしスマホを初期化しても再び使うためにはApple IDやGoogleアカウントでのログインが必要になるので、実質再利用ができません。
iPhoneやAndroidでは利用者の遺族もしくは法定代理人に限りクラウド上に保存されたデータを開示してくれますが、ログイン情報はたとえ遺族でも教えることはできない決まりです。
もしOSのログイン情報を得られたとしても、初期化された後のスマホにはデータがまったく残っていないため、故人が使用していたアプリやITサービスの詳細はわからないままとなります。
スマホのロック解除は業者に依頼がおすすめ

スマホを利用していた人がロック解除方法を誰にも伝えずに亡くなった場合、第三者のロック解除は大変難しいことがよくわかりました。
ではデジタル遺品となったスマホの中身をどうしても確認したいときには、いったいどうしたら良いでしょうか。
パスワード等がわからないスマホのロックを解除したいときには、専門業者への依頼がおすすめです。
デジタル遺品の重要性が増した昨今、ロック解除やデータ復旧を専門に扱う業者が増えています。100%ロック解除できるとは限りませんが、より確実、かつ安全にスマホのロックを解除したいときにはプロの助けを借りた方が良いでしょう。
デジタル遺品のロック解除にかかる費用相場
パソコンやスマホなどのデジタル遺品を専門業者にロック解除してもらうときの費用相場は、2万円~5万円程度です。ロックの種類や機種により変動します。
データ復旧を伴う解除の場合には3万~10万円程度となり、高度なデータ復旧になると20万円を超える可能性もあります。
スマホ画面ロック解除業者の安全な選びかた

専門業者によるスマホのロック解除には少なくない費用が発生するため、業者を選ぶときには十分に吟味して選ぶ必要があります。
費用が安いからと適当な業者にまかせると、ロックが解除できないどころか作業に失敗してスマホ内のデータを消されてしまうなどの危険も否めません。
以下からは、安全な専門業者を選ぶときのポイントを4つご紹介します。デジタル遺品となったスマホのロック解除を依頼する前に確認してください。
1.フォレンジック対応企業か
フォレンジックとは、パソコンやスマホなどのデジタル機器から専門的な手法でデータを収集・解析する技術のことです。
犯罪捜査や企業の不正調査などで使われるデジタルデータの解析を扱う業者はフォレンジック対応企業と呼ばれます。一般的なロック解除業者に比べ、より専門的で安全な方法を使いスマホのロック解除を行います。
一般のロック解除業者よりも費用は高額ですが、デジタル遺品が相続に影響する場合にはフォレンジック対応企業に依頼した方が確実です。
2.依頼主は遺族や正当な代理人に限定か
スマホの所有者以外によるロック解除の依頼は、犯罪やトラブルを招く恐れがあります。そのため安全なロック解除業者は、所有者本人からの依頼のみロック解除の依頼を受け付けています。
所有者が亡くなりデジタル遺品となったスマホの場合には、以下のような証明書類をもって依頼主が遺族または正当な代理人であることを確認してからでないと依頼を受け付けません。
- 戸籍謄本
- 死亡診断書
- 依頼者とスマホ所有者との関係を証明できる書類
逆に言えば、上記のような書類の提出を求めないロック解除業者は、何の責任も持たず適当な作業をする業者である確率が高いと言えるため避けた方が賢明です。
3.プライバシーマーク等を取得しているか
プライバシーマーク(Pマーク)とは、個人情報保護体制が整っている企業に与えられる認定マークです。
スマホには個人情報が詰まっているため、ロック解除を請け負う専門業者も個人情報保護に努めなければいけません。
またISO/IEC 27001(情報セキュリティ認証)を取得している専門業者であれば、より厳しくセキュリティが守られていると期待できます。
4.見積内容や説明が明確か
きちんとしたロック解除業者は、作業を請け負う前に必ず費用の見積や実施する作業内容の説明を行います。費用について質問しても回答が不明瞭な業者は、後になってから高額な請求をする可能性があるので要注意です。
また、スマホのロック解除はケースごとに難易度が異なるため、どんな業者であっても100%成功できるとは限りません。「絶対にロック解除できます」と断言する業者よりも、ロック解除できない可能性やリスクを、具体的な理由とともに説明してくれる業者の方がむしろ安心できます。
まとめ

今回はデジタル遺品となったスマホの画面ロックを解除する方法について解説しました。
スマホのパスワードがわからないと、ロックの解除は専門業者でない限りできないと思っておくべきです。万が一のときに備えて、スマホのパスワードを心から信頼できる人にだけは伝えておきましょう。
ライター紹介 | 杉田 Sugita終活カウンセラー2級・認知症サポーター。父母の介護と看取りの経験を元にした、ナマの知識とノウハウを共有してまいります。
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