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計16士業のうち定年後のシニアが取得しやすい資格とは|トップ5を徹底解説

この記事のサマリ
  • 士業は定年後も高収入が得やすい国家資格
  • 士業は「8士業」とそれ以外に分かれる
  • 定年後に取得できる士業資格もある
  • 定年後の独立開業には資格以外にも必要な要素がある

そろそろ自分の定年後の生活を考え出した方は、定年後に収入を得る手段についても考えておくことをおすすめします。

現在は65歳まで定年が引上げられていますが、定年後にも続く長い歳月を豊かに過ごすためには年金以外にも安定した収入が欲しいところです。

資格を取っておけば定年後にも転職・独立開業により生活資金が稼げるのでしょうか。また、それにはどんな資格が有利なのでしょうか。

今回は資格の中でも特に高収入が期待できる士業資格に特化しながら、定年後の働き方を解説します。

定年後も怖くない!士業資格持ちは65歳以上でも稼げる

仕事 イメージ

医師免許や弁護士資格などの士(師)業の有資格者は、一般的に高収入者の代名詞として扱われています。

給与が高水準なだけでなく資格を活かして独立開業する手段もありますので、一般的な会社勤めの方のように定年を気にすることもありません。

一定数の顧客を持ち、働く気力と体力さえあれば、いつまでも働いて収入を得られるのが士業の魅力でしょう。

なお士業資格を持っていない方が定年後にどうやって仕事を探せば良いかは、以下の記事も参考にしてください。

老後の仕事 老後も仕事を続けるためには?|定年後の仕事の探し方と事前にできる対策

士業(しぎょう)とは何か

士業とは、特定の専門的知識と能力を必要とする職業の俗称です。

弁護士や税理士のように、呼称の末尾に「~士」が付いていることから士業(しぎょう)と呼ばれています。

士業は責任の大きい高度な専門職のため、その業務に従事するには法律に基づいた指定の国家資格が必要です。資格を持っていない方が業務を行った場合、もしくは有資格者を騙った場合には処罰の対象となります。

さむらいぎょう

士業を違う読み方で、さむらいぎょうと呼ぶ方もいます。

これは「士」の訓読みが「さむらい」と読めることに由来しています。

師士業(士師業)

医師や看護師も専門的知識・技術を持つ高度な専門職ではありますが、呼称の末尾には「士」ではなく「師」が付きます。

そのため「士」の付く専門職と「師」の付く専門職をひとまとめに呼ぶ時には、師士業(士師業)と呼ぶ場合があります。

末尾に「師」が付く専門職は、例えば以下のような職業です。

  • 医師
  • 看護師
  • 教師
  • 理・美容師
  • 鍼灸・マッサージ師

定年後も稼げる士業一覧|業務内容・平均年収

それでは、具体的に定年後も稼げる士業は何かを確認していきましょう。

医師などの「師」を除外し「士」に限定したときに士業が多い分野は、司法・会計・建築・不動産などです。

その中でも戸籍や住民票などを職務権限で請求できる士業は、8士業として区別されます。

今回は8士業と、その他士業の中でも代表的な業種について、仕事内容とおおまかな平均年収をご紹介します。

8士業一覧表

以下の8士業は上記でご説明したとおり、職務上必要な場合において、戸籍や住民票などプライバシーに関わる書類の請求権が認められている士業資格です。

士業名 主な業務内容 平均年収
弁護士 ・法律にかかわる業務全般 1,000万~1,500万円
税理士 ・税務書類作成
・税務訴訟の補佐
・記帳代行の会計業務
700万~1,000万円
司法書士 ・不動産登記・法人登記の代理
・民事訴訟書類の作成提出
400万~1,000万円
行政書士 ・官公署等に提出する書類の作成
・許認可申請の代理
・契約書の作成代行
500万~700万円
弁理士 ・特許庁への出願手続き代理
・意匠や商標の異議申し立て代理
700万円
土地家屋調査士 ・土地・家屋の調査や測量
・不動産登記の申請および審査請求の代理
・筆界特定手続きの代理
400万~800万円
社会保険労務士 ・労働社会保険手続き代行
・労災や助成金の申請代行
・労務管理・年金の相談業務
・紛争解決あっせん業務
600万円
 

海事代理士

・船舶の建造~廃船までの登記・検認等
・海洋環境や安全に係る国際条約の証書類取得
・船員や海技資格に関する手続き業務
・客船・貨物運送・荷役・造船等事業の許認可
400万~600万円

※平均年収は資格取得支援サービスサイト及び転職サービスサイトより独自推定の目安です。年代、キャリアによって異なります。

8士業以外の士業一覧表

経済新聞

上記の8士業以外にも、資格の難易度や平均年収が8士業にも劣らない士業は多く存在します。

「士」が付く資格は非常に多いので、以下では一般的によく取り上げられる士業の例を8つご紹介します。

士業名 主な業務内容 平均年収
公認会計士 ・企業の会計・監査業務
・投資銀行業務・M&A業務
・経営コンサルティング業務
700万~1,000万円
建築士 ・建築物の設計
・建築物の工事監理
300万~1,000万円
ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士 ・保険・貯蓄・相続対策など資産設計
・ライフプランのアドバイス業務
300万~400万円
不動産鑑定士 ・不動産の鑑定評価 400万~700万円
中小企業診断士 ・中小企業における経営コンサルティング業務 700万~1,000万円
技術士 ・科学技術に関する計画・研究・設計・分析・試験・評価・指導 500万円
臨床工学士 ・医療専門機器の操作・管理 500万~650万円
理学療法士 ・運動療法や物理療法の実施・指導
・療法プログラムの作成
400万円

※平均年収は資格取得支援サービスサイト及び転職サービスサイトより独自推定の目安です。年代、キャリアによって異なります。

定年後にチャレンジしやすい士業資格トップ5

星を指さす手

上記の士業資格をすでに持っていれば定年に関係なく働き続けられますが、資格なしに会社を定年退職した方は、定年後改めて士業に従事するのは難しいのでしょうか。

士業資格の取得は確かに難しい場合が多いものの、中には定年になってからでも十分に取得の可能性がある資格が存在します。

ここからは定年後のシニア層が比較的取得しやすい士業資格をランキング形式でご紹介しましょう。

1位:行政書士

行政書士は上記でご紹介した全16種の士業の中でも、定年後のシニアが一番多くチャンレンジしている資格です。

受験者の年齢層をみても60歳以上の方が多く、令和元年度試験では95歳の男性が試験に申し込んだというデータもあります。

試験の回数 年1回
難易度 合格率11.5%
運営組織 一般財団法人 行政書士試験研究センター
公式サイト https://gyosei-shiken.or.jp/doc/guide/guide.html

2位:社会保険労務士

会社で総務や人事の仕事をしていた方は、実務ですでに知識を得ているため試験勉強がしやすいとも言われています。

実際に令和2年度の試験結果でも合格者のうち27%は50代以上の受験者で、過半数の方は会社員のうちに受験しています。

試験の回数 年1回
難易度 合格率10%
運営組織 全国社会保険労務士会連合会 試験センター
公式サイト https://www.sharosi-siken.or.jp/index.html

3位:FP技能士

働く女性

転職や独立開業だけでなく、自分自身の定年後の資産設計も行うことができるとシニアで注目されている士業資格です。

最も簡単な3級から徐々にステップアップできる点も、資格取得のモチベーション維持に役立ちます。

試験の回数 学科試験年2回(1級実技試験年2回)
難易度 ・1級合格率10%
・2級合格率35%
・3級合格率50~70%
運営組織 一般社団法人 金融財政事情研究会
公式サイト https://www.kinzai.or.jp/

4位:司法書士

司法書士資格試験は合格率4%と難関ですが、試験対策のテキストや通信教育は数多く提供されているため、時間の融通がつきやすい定年後のシニア層は独学でも合格しやすいという特徴があります。

試験の回数 年1回
難易度 合格率4%
運営組織 法務省
公式サイト http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index3.html

第5位:税理士

税理士には23年以上国税官公署に勤務した実績があれば資格試験を受けなくてもなれます。受験資格で関連する学識、資格、職歴などが問われるので、試験を受けて税理士になる方は、会計や経理を担当していた方やその他士業の方が多いようです。

試験の回数 年1回
難易度 合格率15%
運営組織 国税庁
公式サイト https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/zeirishi.htm

定年後の転職・開業に役立つその他資格

上記の士業にこだわらなければ、定年後のシニアが転職や開業をするのに役立つ資格はもっと多くの選択肢があります。

定年後のセカンドキャリアをどう築くか、以下の記事も参考にしながらさまざまな資格取得を検討してみてください。

watching_outside_from_the_window 老後に働くための資格7選|取得しやすく働きやすいシニア向け資格の取り方

定年後の独立開業のためにやっておくこと

仕事のピース

すでに士業資格を持っている方や、社会人や定年になってから頑張って士業資格を取得した方は、資格を活用して独立開業すれば将来は安泰だと楽観視しているかもしれません。

しかし独立開業して成功するには、士業の知識だけでなく経営ノウハウや営業努力も必須になります。

また運営資金が潤沢になければ、稼げるようになる前に経営が破綻して、老後に必要な資産までも溶かしてしまうかもしれません。

士業であるなしに関わらず、定年後に独立開業を目指している方は以下の記事も参考にして、失敗のない安定経営ができるよう万全の策を取ってください。

businessman 定年後の起業を成功させるには|失敗と成功の3つのポイント

まとめ

受動と能動

今回は定年後にも働けて高収入が期待できる士業について解説しました。

人生100年時代の今、定年を超えてもできるだけ働いて収入を得る必要があります。

士業資格を持っていればさらに収入を得られ、裕福で安泰な老後を迎えられる可能性が高まります。

定年に達した方、またはもうすぐ定年になろうという方は「定年」をリタイアとして捉えるのではなく、人生のセカンドチャンスと考えて定年後の仕事を模索しましょう。

ライター紹介 | 杉田 Sugita
認知症サポーター。父母の介護と看取りの経験を元にした、ナマの知識とノウハウを共有してまいります。

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