- 女性の老後はそれまでのキャリアで変わる
- 定年まで正社員だった女性は雇用継続がおすすめ
- パート就労していた女性は老後も働ける店や企業がおすすめ
- 専業主婦だった女性は家事スキル・子育て経験を活かした仕事がおすすめ
- 資格は有効、ただし一番重要なスキルは「健康」
日本人の寿命がどんどん伸びるのと同時に、仕事をリタイアする年齢も高くなっています。
かつてのように会社を定年したらリタイアという時代ではなく、働けるうちはできるだけ仕事を続けて収入を得たいと望む方が増えている時代です。
そして、それは男性だけでなく、女性にも当てはまります。
今回は女性の仕事について、これまでの生き方から選択できるセカンドキャリアの見つけ方をご紹介します。
目次
男女ともに老後も仕事を継続した方が良い
老後になっても仕事を続けた方が良いというのは、収入面だけが理由ではありません。
仕事を続けていると、規則正しい生活や仕事仲間とのコミュニケ―ションが得られます。仕事を通じてやりがいを感じることで毎日を充実させることもできるため、収入以外のメリットもあります。
年金等の金銭的な余裕がどのくらいあるかによって働き方の選択の幅は広がりますが、例え老後資金が十分にあったとしても、男女ともにある程度の仕事は続けた方が良いと心得ておきましょう。
老後にも仕事をすることで具体的にどのようなメリットが生まれるのかについては、以下の記事も参考にしてください。
女性の仕事探しはこれまでのキャリアで変わる
女性は結婚・妊娠・育児などの理由でライフスタイルが変化するため、男性に比べてキャリアの選択肢が多数あります。
1986年施行の「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(通称:男女雇用機会均等法)」により、現代では昔に比べれば雇用における性差別も少なくなってきましたが、まだまだ世の中には「女性は家を守るもの」という風潮が根強く残っており、女性が仕事を継続するのは難しいのが実情です。
さらには、2020年現在でまさに会社の定年を迎えようという1960年前後生まれの女性は、男女雇用機会均等法の施行以前に社会人になった方が多く、一般職と総合職の違いや結婚の有無で仕事の仕方が変わっています。
そのため「女性は老後にこう働くべき」と、女性全体をひとくくりにして考えることはできないのです。
共通する仕事探しの不安No.1は対象年齢
異性間でも同性間でもキャリアの違いがある女性ですが、老後の仕事探しをする際の不安に関しては共通しています。
求人サイトのマイナビが60代女性に行ったアンケートで、仕事探しで不安に思う点として就業中・専業主婦に関係なくすべての女性が挙げた答えは「自分の年齢が募集対象か」でした。
そのため「自分と同年代の方がどのくらい働いているか」「自分の体力で問題なく働けそうか」など、年齢による不安の声も挙げられています。
画像引用:マイナビ ミドルシニアマガジン|60代女性に関する調査。仕事の探し方と、求人を見つけた後の行動について
どのようなキャリアを持つ女性であっても、老後に仕事探しをする際の心配事は同じであることが分かります。
女性におすすめな仕事をキャリア別に紹介
すべての女性が老後になっても仕事を続けていけるように、ここからは女性の仕事探しの方法をキャリア別にご紹介していきましょう。
ご自身のこれまでの生き方を考え、それぞれの状況に合った項目をチェックしてみてください。
正社員として定年まで仕事した女性
一般職から総合職にキャリアシフトした、または専門職に就いていたなど男性と同じように定年まで正社員として働いた女性は、経済的には比較的余裕がある場合が多いです。
退職金や厚生年金などの保障も厚いため、収入を気にせずに好きな仕事を選ぶことができますが、今までに築いた自らのスキルを活かせるような仕事に就くなどの選択肢もあります。
おすすめの老後の仕事
定年退職するまで正社員だった女性に最もおすすめなのは、勤務延長制度を利用して慣れた会社で働き続けることです。
男性の場合には定年後に違う会社へ再就職する道もありますが、女性は男性よりも60歳以上の再就職の割合が低く、正社員としてのセカンドキャリアは難しいという統計結果が出ています。
画像引用:日本生命経済研究所ライフデザイン研究本部|定年前後の再就職と継続就業のための準備
勤めていた会社で勤務延長制度が用意されている方は積極的に制度を利用し、雇用継続をするのが最も高い収入を得られる手段です。
パートで仕事をしていた女性
子供の成長を機にパートタイマーとして仕事を始めた女性は、老後と呼ばれる年代になってもそのまま仕事を継続しやすい環境にあります。
正社員と違いパートやアルバイトには定年制度を定めていない企業が多く、年齢を理由とする雇止めがほとんどありません。
そのため、働こうと思えばいつまででも働けるのがパートタイマーのメリットです。
ただし体力を要するなど、老後に働くのは難しい仕事の種類もありますので、すべてのパートタイマーが同じ仕事を継続できる訳ではありません。
おすすめの老後の仕事
パートで仕事をしていた女性におすすめなのは、上記で説明したように同じ企業やお店での仕事を継続することですが、それが難しい場合には「老後になる前に」違うパートに切り替えることです。
最近ではシニア向け求人情報専門の求人サイトや、求人情報の中でもシニア歓迎の仕事をまとめて紹介しているサイトも多くあります。
参考 50代・60代中心のお仕事情報サイト「シニア求人ナビ」シニア求人ナビ 参考 中高年歓迎のアルバイトシフトワークス今現在働けるかどうかだけでなく、将来的にも長く継続できる仕事かどうかを念頭に入れ、自分に合う仕事を探してみましょう。
専業主婦だった女性
「女性は結婚して家庭に入るのが当然」だった時代に若い頃を過ごした女性の場合、高校や短大を卒業した後すぐに結婚し、そのまま専業主婦として人生を送ってきた方も多いです。
パート勤めの経験もしていないとすると、社会人経験が一切なく、老後になってから初めて仕事をしたいと思ってもハードルが高いでしょう。
ですが、その分家庭内の切り回しには十分なスキルを有しているとも考えられるため、そのスキルを活かした働き方を模索するのが良い手段です。
おすすめの老後の仕事
掃除や洗濯、料理などの家事スキルを活かしたい方は、家事代行サービスに登録するのがおすすめです。
参考 ハウスキーパーさん、家政婦さん募集中!家事代行マッチングサービス【タスカジ】 参考 家事代行・家政婦の求人CaSy(カジー)上記のマッチングサービスはいずれも登録するのに資格・経験は必要なく、普段の家事スキルを収入につなげることができます。
また、お子さんの勉強を見てきた経験や、PTAで多くの子供やママ友と接してきた経験を活かしたい方は、公文式などの教室を開くのも一案です。
参考 公文の先生募集公文教育研究会ただし、公文の先生になれるのは55歳までの女性に限りますので、開始時期の見極めには注意が必要です。
老後の仕事探しに役立つ女性向けの資格
どのような立場の女性であっても、それぞれに適切な仕事探しができることは上記でもお伝えしたとおりですが、より高い収入を老後に得たいと考えている方でしたら仕事に役立つ資格を取得しておくのも良い方法でしょう。
再就職、パート勤め、もしくは起業と、働き方は違っても資格は仕事探しの大きな後ろ盾になる可能性があります。
老後にも働きやすい女性向けの資格には、例えば以下のような資格が挙げられます。
- ファイナンシャルプランナー(FP)
- 調理師
- マンション管理士
上記資格の詳細や、その他のシニア向け資格については以下記事も参考にしてください。
閉経後の女性は健康面にも注意が必要
老後の仕事において、もっとも重要なスキルは「健康」です。
男女差や仕事の有無に関わらず健康面は老後の生活を左右する要素ですが、老後にも仕事を継続したい女性は、特に閉経後の急激な身体変化に注意しましょう。
女性の場合、閉経後は骨量が急激に減少し、60代以上ではおよそ5人に1人の女性が骨粗しょう症になっていると言われています。
画像引用:健康長寿ネット||公益財団法人長寿科学振興振興財団
骨折等で仕事に支障をきたさないためにも、定期的に骨密度検診を受けて自分の骨の状態を確認し、骨粗しょう症の予防に努めましょう。
また男女ともに、60代後半以降になると筋肉量も減少します。
筋肉の衰えは基礎代謝を減退させ、免疫力や疲労を回復する力も低下しますので、適切な運動量をキープして筋肉量を維持させる必要があります。
食事や質の良い睡眠、無理のない範囲の運動を毎日の習慣とし、老後まで仕事を続けられる体づくりを今から始めましょう。
まとめ
今回は女性が老後にできる仕事探しの方法をキャリア別にご紹介しました。
正社員として働いてきた女性、子育てをしながらパート就労をしてきた女性、専業主婦として家庭を守ってきた女性と、女性にはさまざまな生き方があります。
すべての女性が老後になっても元気に働けるように、キャリアの棚卸をして老後の仕事探しの準備をしましょう。
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