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一般家庭でも介護ロボットが使える|失敗しない介護ロボット導入方法とは

この記事のサマリ
  • 介護ロボットは検知・判断・動作ができる介護用機械システム
  • 介護ロボットは人間の代わりにおよそ6種類の介護ができる
  • 一般家庭での介護ロボット導入は最初にレンタル利用がおすすめ

近年の介護業界では、介護ロボットの導入が推進されています。

ロボットというと何か高額かつ特殊な存在なようで、一般的な家庭とは縁がないようにも思えるかもしれません。

しかし一部の介護ロボットは一般家庭にも導入でき、在宅介護の役に立つことが大いに期待できます。

今回は介護ロボットについて解説します。いま家庭で高齢者家族の介護を担っている人はぜひ参考にしてください。

介護ロボットとは

黒板の前で授業するロボット

まずは、介護ロボットとは何かについて理解を深めましょう。

介護ロボットとは、介護の現場で使われる機械システムのことです。介護をしている人(介護者)と介護される人(要介護者)の双方をサポートするために使われています。

以下3つの要素がある介護向け機械システムを厚生労働省では「介護ロボット」と定義しています。

  1. 情報を感知(センサー系)
  2. 判断し(知能・制御系)
  3. 動作する(駆動系)
参考 介護ロボットとは厚生労働省

わかりやすく説明すると、ロボットと普通の機械との違いは、自らが考えて適切な動作をできるか否かです。

普通の機械はプログラムされた同じ動きしかできませんが、ロボットは動作しながら状況を学習し、より最適な動きができるようになります。普通の機械よりも一歩人間に近づいた機械システムです。

介護ロボットの種類

いろいろなロボットのアイコン

2024年現在、介護の現場では以下6種類の介護ロボットが活躍しています。

移乗介助ロボット

移乗介助ロボットとは、要介護者の移乗をサポートする介護ロボットです。ベッドから車いすへの移動や、車いすからトイレへの移動をするときなどに使われます。

移乗介助ロボットには以下の2種類があります。

タイプ 製品例
介護者の身体に装着しパワーを増強するタイプ CYBERDYNE株式会社「HAL」

株式会社イノフィス「マッスルスーツ」

要介護者のベッドや車いすに取り付けて移乗をサポートするタイプ 株式会社FUJI 「Hug」

マッスル株式会社「SASUKE」

歩行支援ロボット

歩行支援ロボットとは、要介護者が歩くときに使用する介護ロボットです。

装着型と非装着型にわかれます。

タイプ 製品例
装着型 株式会社今仙電機製作所「aLQ」
非装着型 RT.ワークス株式会社「ロボットアシストウォーカーRT.2」

排泄介助ロボット

排泄介助ロボットとは、要介護者の排泄にともなう諸問題を解消する介護ロボットです。

排泄介助のアプローチのしかたにより、以下3つのタイプにわかれます。

タイプ 製品例
排泄の兆候を感知しトイレへ誘導するタイプ DFree株式会社「DFree」
トイレ内で要介護者の適切な排泄姿勢をアシストしてくれるタイプ 株式会社がまかつ「サットイレ」
排泄物を自動的に処理するタイプ アルトンジャパン株式会社「iCarebot」

株式会社センカク「シルバー」

リビングにいる丸っこいロボット

入浴支援ロボット

入浴支援ロボットとは、要介護者の入浴を支援する介護ロボットです。

ほとんどの入浴支援ロボットは、要介護者が浴槽につかるためのリフトや椅子の形をしたロボットです。

入浴支援ロボットの製品例

株式会社ハイレックスコーポレーション「バスアシスト」

見守りロボット

見守りロボットとは、要介護者の動作をセンサーで検知して介護者に知らせる介護ロボットです。主に要介護者の転倒防止や徘徊防止に役立ちます。

ベッドマットの下やベッドの柵に設置するタイプや、室内の壁に取り付けて部屋全体や要介護者のベッド付近をモニタリングするタイプがあります。

センサーの種類もさまざまです。体圧センサーや赤外線・超音波センサー、要介護者のプライバシーに配慮するために必要以上の監視を避けるシルエットセンサーなどがあります。

見守りロボットの製品例

株式会社バイオシルバー「aams」

ノーリツプレシジョン株式会社「ネオスケア」

キング通信工業株式会社「シルエットセンサ」

コミュニケーションロボット

コミュニケーションロボットは、ユーザーからの呼びかけに言葉や動作で応じる交流型のロボットです。「対話ロボット」や「ペットロボ」「レクリエーションロボット」とも呼ばれています。

介護に限らず、犬型ロボットのAIBOや人型ロボットのPepperなどは多くの人が見かけたこともあるでしょう。

高齢者向けのコミュニケーションロボットの場合には、対話や交流をする機能に加えて見守り機能も付加されているロボットがおすすめです。コミュニケーションロボットを通じて遠方にいる家族が高齢者の状態を確認することができます。

コミュニケーションロボットの製品例

富士ソフト株式会社「パルロ」

株式会社ベネフィットジャパン「LOVOT(らぼっと)」

ユカイ工学株式会社「BOCCO emo」

家庭で介護ロボットを導入するメリット

カーネーションの花とMERITの文字が書かれたブロック

いろいろな種類がある介護ロボットですが、在宅介護で介護ロボットの助けを借りると、具体的にはどのような点でメリットがあるのでしょうか。

以下からは在宅介護で介護ロボットを導入するメリットを3つご紹介します。
介護施設だけでなく、一般家庭でも介護ロボット

介護する家族の負担が軽減できる

介護は肉体的にも精神的にも、また時間的にも介護者に大きな負担を与えます。

在宅介護に限界を感じての介護離職や、介護者のストレスによる要介護者への虐待、さらに心中などの痛ましい事件も起こっています。

また、家族だけではそもそも介護が難しい可能性があります。例えば要介護者が大柄な男性の場合、小柄な女性では身体介助は困難でしょう。

介護する側と介護される側の双方が60歳以上という、いわゆる「老老介護」の在宅介護家庭も増えています。若く健康な人でも大きな負担になる在宅介護ですから、高齢者にはより負担が増します。

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介護ロボットの導入により、介護者の負担軽減が期待できます。

介護される側の気持ちがラクになる

介護ロボットの導入により精神的な負担が和らぐのは、介護者の側だけてはありません。

介護される側にも尊厳があります。家族にお世話してもらう申し訳なさと、これまでできていたことができなくなった悔しさや辛さが、多くの要介護者の精神的な負担になってしまいます。

特に排泄関係の介護は、する方もされる方も苦しいものです。家族とはいえ異性に排泄の処理をしてもらうことに恥ずかしい思いをする要介護者も多いでしょう。

相手が介護ロボットという「機械」だからこそ、要介護者のプライドが傷つかずにすむ場合があります。

介護の安全性が上がる

家庭で家族の介護を担っている人の多くは、介護のプロではありません。

介護の研修を受けているプロの介護職員と比べると、どうしても対処や作業スキルが劣ります。

不足したスキルで実践される介護では、事故やケガなどのリスクがつきまといます。自宅で家族の介護をする人は、要介護者と自分自身の安全にいつも気を配っていなくてはいけません。

《在宅介護での事故・ケガの例》

・ベッドから移動するときにバランスを崩して一緒に転倒した
・力まかせに身体を起こそうとして介護者がぎっくり腰になった
・食事中に誤嚥をして誤嚥性肺炎になった
・要介護者を風呂場でおぼれさせてしまった

すべてのリスクを排除することはできませんが、介護ロボットの導入により事故やケガのリスクはかなり軽減できます。

家庭で介護ロボットを導入するデメリット

青空と葉を背景に「デメリット」の文字を持つ手

介護ロボットのメリットについて確認した後は、デメリットについても改めて確認してみましょう。

コストがかかる

もっとも大きなデメリットはコストがかかる点です。

介護ロボットには高度なIT技術が搭載されているため、普通の介護向け機械よりも金額が高くなります。介護ロボットの種類にもよりますが、数十万~数百万円かかる介護ロボットも珍しくありません。

中には介護保険が適用できる介護ロボットも存在しますが、介護ロボットの費用で介護保険を使ってしまうと、それだけで介護保険の上限に達してしまい、他の介護サービスが利用できなくなる恐れがあります。

この先に介護ロボットの開発や普及が進めば導入コストが安くなるかもしれませんが、まだコスト面では大きな課題が残っています。

冷たいイメージがある

機械に冷たい印象を抱く人は、決して少なくはありません。

介護ロボットを介護に使用することで、自分の介護を機械まかせにするなと要介護者が反発する可能性が考えられます。

また介護する側としても、介護ロボットの力を借りることにまだ抵抗感がある人が多いのが実情です。

介護ロボットを使うべきところは使い、人のぬくもりを必要とする部分では人間が介護するという役割分担をうまく考えていく必要があります。

うまく使いこなせるか不安

機械に苦手意識を持つ人は案外多いものです。

高額な介護ロボットは使いかたも難しそうで、自分には使いこなせないのではないかと導入を尻込みする人も多いかもしれません。

介護ロボットの中にはスイッチひとつで駆動するものもあれば、細かな設定が必要な介護ロボット、また使いこなすまでにしばらくの練習が必要な介護ロボットと、いろいろあります。

導入を検討している介護ロボットがどれくらい簡単に使えるかがわからないと、高額な介護ロボットの購入には踏み切れません。

介護ロボットは個人向けレンタルも可能

OKポーズをする笑顔のビジネスウーマン

在宅介護を少しでも楽にするために介護ロボットを使ってみたいけれど、導入コストやのその他のデメリットを考えると購入には踏み切れない。

そう考えている人には、レンタルでの介護ロボット利用がおすすめです。

レンタルであれば、少ない初期費用で介護ロボットを導入することができます。介護者と要介護者の両方が効果を実感できる介護ロボットかどうかは、実際に使って試してみるのが一番です。

使ってみて良い製品だと実感できたら、そこから購入を検討してみても良いでしょう。もちろんレンタル品を使い続けることもできます。

使い勝手が悪い介護ロボットや、自分たちには不向きな介護ロボットであればレンタル品を返却すればそれ以上の費用はかからず、廃棄の面倒も生じません。

以下の介護ショップやレンタルサイトでは、介護ロボットのレンタルサービスを提供しています。また上記で紹介した各種の介護ロボットメーカーでも個人ユーザー向けにレンタルしているところがあるため、興味を持った介護ロボットの商品リンクから調べてみてください。

介護ロボットのレンタルサービス例

さくらメディカル株式会社|サービス紹介:介護ロボット販売・レンタル

Rentio|ペットロボットのレンタル商品一覧

介護ショップはなまる|移動用リフト

まとめ

手をつなごうとする人とロボットの手

今回は介護ロボットについて解説しました。

介護ロボットは介護者と要介護者の負担を減らし「幸せな介護」を実現するために作られた機械です。

家族の介護に限界を感じている人は、介護ロボットに介護の一部をおまかせして、自分の心と身体に余裕を与えることも検討してみましょう。

ライター紹介 | 杉田 Sugita
終活カウンセラー2級・認知症サポーター。父母の介護と看取りの経験を元にした、ナマの知識とノウハウを共有してまいります。

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