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【最新データ】2022年の健康寿命を伸ばす方法|寝たきりを防ぐために大切なこと

この記事のサマリ
  • 最新の健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳
  • 平均寿命の最新データは男性が81.64歳、女性が87.74歳
  • 健康寿命を延ばすためには日々の生活習慣の改善が必須

毎年のように平均寿命が延びていることはご存知の方も多いでしょう。

ただ、老後を快適に過ごすためには平均寿命だけでなく「健康寿命」も重要です。健康寿命は文字通り「自立して生活できる寿命」のことで、最近では国も健康寿命を延ばすことに力を入れています。

そこで本記事では、2021年の最新データなどから健康寿命について詳しく解説するとともに、健康寿命を延ばすためのポイントを紹介します。

健康寿命とは

人生100年

健康寿命は2000年に世界保健機関(WHO)が提唱した考え方で、「健康上の問題で日常生活が制限されず、自立した生活できる期間」のことです。

2020年の日本人の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳でした。2019年と比較して男性が0.23年、女性は0.29年上回る結果になっています。

一方で健康寿命は、平均寿命と比較して男性で8.73年、女性で12.07年も短いことが分かっています。

平均寿命に対して健康寿命が短いと健康上の問題だけでなく、医療費・介護費用の増加などによる金銭的な影響も避けられません。

健康寿命はどうやって計算する?

平均寿命の計算方法はさまざまですが、平成24年7月に厚生労働省から出された健康日本21(第二次)で採用されたのは、「サリバン法による障害なしの平均余命」です。年齢階級別の死亡率と,健康な人の割合の 2 つの基礎データを用いて算定します。

まず、誕生から5歳の誕生日の直前までの生存数の合計、5歳の誕生日から10歳の誕生日の直前までの生存数の合計……といった具合に5年ごと「定常人口」を求めます。

次に年齢階級別の健康な人の割合をかけて、10万で割って計算を行います。

参考 健康寿命の算定方法と日本の健康寿命の現状HEAT's Selection

健康寿命と平均寿命の違い

平均寿命と健康寿命と同じ意味の言葉ではなく、以下のように意味の違いがみられます。

  • 平均寿命:0歳の乳幼児から生存するだろうと考えられる平均年数
  • 健康寿命:健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間

平均寿命と健康寿命の差は、日常生活に制限のある状態、つまり「健康ではない期間」を意味します。健康寿命と平均寿命の差が短いほど良く、いかに差を小さくするかは国や自治体としても大きな課題といえるでしょう。

健康寿命と平均寿命の変化【2021年発表の最新版】

厚生労働省が2021年12月20日に発表した「健康寿命の令和元年値について」の資料によると、平成13年(2001年)から令和元年(2018年)までの平均寿命と健康寿命の推移は以下のとおりです。

健康寿命 平均寿命

画像引用:厚生労働省|健康寿命の令和元年値について

男性の平均寿命81.41歳に対して健康寿命は72.68歳、女性の平均寿命87.45歳に対して健康寿命が75.38歳という結果でした。

平均寿命と健康寿命の差を見ると男性が8.73年、女性が12.07年です。女性のほうが3年ほど平均寿命と健康寿命の差が長い計算です。

平均寿命と健康寿命の差は徐々に短くなっている

平均寿命と健康寿命の差は、言い換えれば自立した生活ができない期間です。いかにこの期間を短くするかということが老後生活にとっては大切になってきます。厚生労働省のデータによれば、徐々にではありますが健康寿命と平均寿命の差が短くなっているのが分かります。

健康寿命と平均寿命の差

画像引用:厚生労働省|健康寿命の令和元年値について

平成22年から令和元年までの健康寿命と平均寿命の差を、まとめると以下のとおりです。

男性 平均寿命(A) 健康寿命(B) A-B
平成22年 79.55歳 70.42歳 9.13年
平成25年 80.21歳 71.19歳 9.02年
平成28年 80.98歳 72.14歳 8.84年
令和元年 81.41歳 72.68歳 8.73歳
女性 平均寿命(A) 健康寿命(B) A-B
平成22年 86.30歳 73.62歳 12.68年
平成25年 86.61歳 74.21歳 12.40年
平成28年 87.14歳 74.79歳 12.35年
令和元年 87.45歳 75.38歳 12.07年

わずかではありますが、ここ約10年で健康寿命と平均寿命の差がわずかながら縮まっていることが分かります。ただ、劇的な改善と呼べるほどではありません。

平均よりも健康寿命を延ばすなら、1人ひとりの日頃の努力が大切になるでしょう。

健康寿命を延ばすためにできること

男女 健康

ここからは、自分の健康寿命を延ばすために気をつけたいポイントを紹介します。

適度な運動

健康寿命を縮める原因の1つが「ロコモ」です。正式にはロコモティブシンドローム(運動器症候群)と言い、筋肉、骨、関節などの衰えが原因で日常生活での歩行や、立ったり座ったりなどが困難になる状態です。

このような状態を防ぐためには適度な運動が欠かせません。健康白書によれば、65歳以上のシニアは、強度を問わず、毎日40分の身体活動が適切とされています。

参考 健康手帳厚生労働省

毎日の運動に筋肉トレーニングを取り入れることも重要です。以下の記事では高齢者が寝たきりを防ぐための筋トレの方法について紹介していますので、本記事と併せてご覧下さい。

高齢者におすすめの筋トレ|寝たきりを防ぐためのトレーニング

適度な食生活

適度な食生活も、健康寿命を延ばすのに効果的です。主食・主菜・副菜のバランスをとり、意識して野菜を多く食べましょう。

塩分を抑えた食事を撮ることも重要です。健康白書によれば、食塩の摂取量の目安は男性が8g未満、女性は7g未満とされています。

食事を抜かない、よく噛んでゆっくり食べる、暴飲暴食をしないなど食事の仕方にも気をつけましょう。

参考 健康手帳厚生労働省

女性にとって大切な「骨」をつくるための食事とは

女性は骨折が多いと言われていますが、「骨粗しょう症」が引き金となって起こることが考えられます。女性の健康寿命を考えるうえでぜひ考えたい課題です。

骨粗鬆症の予防と治療ガイドラインによると、閉経後に骨量の急激な低下がみられることが骨粗しょう症の原因の1つです。骨を強くする働きを持つ女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が閉経を機に減少することで発生します。

女性は男性よりも意識して、食事でカルシウムを摂取しましょう。

健康長寿ネット」によれば骨粗しょう症のために、1日に700〜800mgのカルシウム摂取が推奨されています。また、ビタミンDには、カルシウムの吸収を助ける働きがあるので、こちらも積極的に摂取したいところです。

  • カルシウムをたくさんとれる食材: 乳製品、小魚、緑黄色野菜、大豆製品など
  • ビタミンDがたくさんとれる食材: イワシ、サンマなどの青魚、きのこ類など

禁煙

たばこの煙にはニコチン・タールをはじめ、約200種類の有害物質が含まれ、健康に悪影響を与えます。喫煙する方だけでなく、周囲の方が煙を吸ってしまう「受動喫煙」の問題もあります。喫煙者が吸う煙よりも有害物質が多いためです。

自分が吸わないという意味だけでなく、周囲の煙から遠ざかる意味の禁煙も大切です。

定期健診

がん・脳卒中・心筋梗塞など、怖い病気はたくさんありますが、早期発見ですぐに治療することができれば身体への負担も軽減され、健康寿命を延ばすことにつながります。

自分の健康状態を把握するためにも、定期的な健康診断や人間ドック受診をおすすめします。

十分な睡眠

健康維持には睡眠も大切です。質の高い睡眠をとることで、はじめて休養をとることができます。規則正しい生活を行うことで体内時計が正常に近づき、ホルモン分泌を調整して快眠へ導きます。

寝つきが悪い方は、寝る前にストレッチで体をほぐしてみてください。

ストレスをためない

ストレスは暴飲暴食やたばこの喫煙につながり、心身に多大な影響があります。上手く付き合いながら適度に解消することが大切です。

趣味に没頭する、友人と遊ぶなど、こまめにストレスを解消することで節度ある日常生活につながります。

歯の健康状態にも気を付ける

歯周病は全身の病気と関連があるとされています。毎日の歯磨きと数ヶ月に1回の定期的な歯石除去を続けて歯周病を予防することが大切です。

ここまでシニアが健康寿命を延ばす方法を紹介しました。

全て大切ですが、適度な運動は欠かせない要素です。シニアでも始められるおすすめのスポーツについて以下の記事で紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてください。

シニアにおすすめのスポーツ5選!認知症や寝たきり予防になる運動とは

まとめ

本記事では健康寿命の最新データと過去からの推移、健康寿命を延ばすための対策について解説しました。

医学の進歩で平均寿命は毎年のように延びていますが、健康寿命を延ばすためには個人の日頃からの努力が欠かせません。

「食事」「運動」「休養」「睡眠」「禁煙」などに気を付けて、長く自立した老後を送れるように日常生活を見直していきましょう。

3つライター紹介 | 高柳政道 Takayanagi Masamichi
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)。老後に安心して暮らすための知識とノウハウを紹介いたします。

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