- 携帯電話の持ち主が死亡したときには一般的に家族が解約または承継手続きをする
- 故人の携帯電話の解約は店舗で手続きをする(電話・ウェブサイトは不可)
- 家族が亡くなってもすぐには携帯電話を解約しない方が良い
家族の誰かが亡くなったときには、遺された家族は故人の使っていたものを適切に管理・処分する必要が生じます。
それは目に見えるモノだけに限りません。故人がしていた契約についても、故人に代わって遺族が解約するか契約を引き継ぐかする必要があります。
今回は故人名義で契約していた携帯電話の解約方法について解説します。遺族が行うさまざまな手続きのひとつとして参考にしてください。
目次
携帯電話の解約は固定電話と手続きが異なる

携帯電話の契約は、NTT固定電話の契約とは手続き方法が異なります。
NTT固定電話は、まず故人名義の契約を遺族に変更する承継手続きが必要です。そして契約名義が変更された後、解約するか契約を継続するかを選びます。
また故人が電話加入権を持っていたときには、電話加入権は相続の対象になりますので、相続人全員の同意なくして誰かが勝手に承継および解約することはできません。
携帯電話の契約は固定電話と違い、携帯電話を契約していた本人が死亡したときには契約名義を承継せずに解約が可能です。
NTT固定電話の解約について知りたい人は以下の記事をご覧ください。
携帯電話の契約者が死亡したときの手続き

携帯電話の持ち主(契約者)が亡くなった際には、家族や法定代理人は以下2つのどちらかの手続きを選択できます。
名義変更(承継)
故人の携帯電話を解約せず、契約名義だけを変えて使い続けられるようにする手続きです。
同じ電話番号が利用でき、継続利用期間やポイントなども引き継がれるため、故人の利用状況・ポイント保有状況によってはメリットがあります。
解約
契約電話の利用を停止して契約を終了させる手続きです。利用していた電話番号は解約日をもって使えなくなり、保有ポイントや付帯サービスなどもすべて消滅します。
今回はこちらの「解約」の手続きについて説明します。
死亡した人の携帯電話を解約する方法

死亡した人が契約していた携帯電話を解約するときには、以下の流れで解約手続きを行います。
キャリアにより手続き方法が異なる可能性があるので、手続き前には必ずキャリア公式ページ等にて詳細をご確認ください。
参考 ご契約者の死亡による解約NTT docomo 参考 契約者が亡くなったので解約をしたいau 参考 [ソフトバンク携帯電話]契約者、使用者死亡に伴う解約の手続き方法を教えてください。SoftBank携帯電話の解約手続きに必要なもの

故人の携帯電話を家族(法定相続人)が解約する際に必要なものは以下のとおりです。
- 来店者の本人確認書類(マイナンバーカード・免許証など)
- 契約者の死亡が確認できる書類の原本またはコピー(死亡診断書・埋葬許可証・除籍がわかる戸籍謄本・会葬お礼状・新聞おくやみ欄など)
- SIMカードまたはeSIMカード
故人の家族(法定相続人)以外で、死後事務の許可あるいは委任を受けた人が解約手続きを行う場合は、許可あるいは委任を受けたことがわかる書類が追加で必要となります。
携帯電話の契約キャリアがわからないときは

故人が使っていた携帯電話の契約書類が見当たらず、キャリアがわからないときには、まずはクレジットカード明細や口座引き落としに使っていたと思われる通帳を確認しましょう。
「NTTドコモ」や「ソフトバンク」などの記載を見つけたら、該当するキャリアのお客様サポートなどに連絡して状況を説明すれば、契約があるかどうか調べてもらえます。
スマートフォン端末から調べる方法もあります。iPhoneの場合は「設定」>「一般」>「情報」をタップすると「キャリア」の横にSIMのキャリアが表示されます。Androidの場合は「設定」>「デバイス情報」>「SIMのステータス」で確認が可能です。
携帯電話の解約手続きにかかる費用

死亡した人の携帯電話を解約するときの事務手数料は、3大キャリアいずれも発生しません。
ただし故人の携帯電話利用状況や解約のタイミングにより、以下の費用が請求もしくは返金の対象になります。
請求される可能性がある費用
請求される可能性がある費用は以下のとおりです。
- 解約月までの携帯電話利用料金
- 解約時点までに未払になっていた利用料金
- スマホ等端末の分割支払金の残債
- 電話番号案内料・コレクトコール通話料・電報料など
- 契約解除後に送付する料金明細内訳書の作成料(必要な場合のみ)
返金される可能性がある費用
携帯電話の解約後に返金される可能性がある費用は以下のとおりです。
- 預託金
- 解約後に処理された口座振替引き落とし
解約手続はすぐにしない方が良い理由

家族が死亡した後にはさまざまな事務手続きをしなければいけなくなるため、段取りの良い人であれば簡単な手続きからどんどん終わらせてしまおうと、携帯電話の解約についてもすぐに終わらせてしまいがちです。
しかし故人の携帯電話の解約は、しばらく時間を置いてからの手続きをした方がおすすめです。
すぐに解約してしまうと、その後に契約を復活させようとしても元に戻すことはできません。
以下3つの可能性を考え、すべての問題がクリアされてから落ち着いて解約手続きをしましょう。
1.デジタル遺産の確認のため
故人がオンライン上で契約していたネットバンクやネット証券等の資産のことを「デジタル遺産」と呼びます。デジタル遺産は相続にも影響してくるため、放置したままではトラブルの元になります。
携帯電話を解約する前にアプリのアイコンやブックマーク、ウェブサイトの閲覧履歴などを確認し、故人がデジタル遺産を保有していた可能性がないかを必ず確認しましょう。
なお携帯電話本体に保存されている写真や動画などのデータは解約しても見ることはできますが、SIMに紐づいたデータは解約後にはアクセスできなくなるため、別の端末にバックアップを取っておくことをおすすめします。
2.相続放棄の可能性があるため
遺産は必ずしもプラスの遺産だけとは限りません。故人がしていた借金などの負債もマイナス遺産として相続の対象になります。
マイナス遺産を相続したくない法定相続人は相続放棄という選択ができますが、故人の携帯電話を解約すると相続放棄ができなくなる可能性があるため、絶対に解約してはいけません。
故人の代わりに携帯電話の解約をすることにより、解約した人は故人の財産を単純承認(プラスもマイナスも全部受け継ぐこと)したと見なされます。その後にマイナス遺産の方が多いと判明しても放棄できなくなるため注意しましょう。
相続放棄ができなくなる事例は携帯電話の解約だけではありません。詳しくは以下の記事で詳しく解説しています。
3.知人から連絡が入る可能性があるため
故人の葬儀等が完了した後にも、携帯電話の持ち主が死亡した事実を知るのが遅れた人や、既に死亡していることを知らない人から携帯電話あてに連絡が入る可能性があります。
家族がその存在を知らず訃報をお伝えしていなかった人であっても、故人の携帯電話番号を知るほどまでに近しい関係だった知人には、きちんと挨拶をして生前の交流に対する感謝を故人に代わってお伝えしたいものです。
入るかわからない連絡をいつまでも待ち続ける必要はありませんが、少なくとも3ヶ月程度は携帯電話の解約をしないで連絡手段を残しておくことをおすすめします。
まとめ

今回は死亡した家族が契約していた携帯電話の解約方法について解説しました。
大切な家族を失ったときには、遺された家族は悲しみのあまり何をして良いかわからなくなることもあるでしょう。
死亡した人の携帯電話の解約は今回ご説明したとおり、至急に行わなければいけない手続きではありません。
ご家族の気持ちがなだらかになり、故人が愛用していた携帯電話をどうするか冷静に判断できる状況になってから、落ち着いて解約手続きをしましょう。
ライター紹介 | 杉田 Sugita終活カウンセラー2級・認知症サポーター。父母の介護と看取りの経験を元にした、ナマの知識とノウハウを共有してまいります。
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