- 年金生活者支援給付金の申請書は年金の受給状況により異なる
- 受給2年目以降の申請書は必要ないが支給要件から外れるときには申請書が必要(一部)
- 年金生活者支援給付金を再申請するときには申請書(簡易な請求書)の返送が必要
- 通知書等を再発行してもらう人用の申請書もある
年金所得が低い年金生活者に対して支給される年金生活者支援給付金の申請には、いろいろな様式の申請書が必要になります。
今回は年金生活者支援給付金の支給に際して必要となる各種申請書をご紹介します。
年金生活者支援給付金とは何かを知りたい人は、以下の記事をお読みください。
年金受給者が受け取れる「年金生活者支援給付金」をわかりやすく解説
目次
初めて年金生活者支援給付金をもらう人
まずは、初めて年金生活者支援給付金の申請をする人向けの申請書をご紹介します。
年金生活者支援給付金は基本的に、年金自体の請求時に同時申請を行います。
ただし特別支給の老齢年金(65歳より前に年金をもらえる制度)をもらっている人や、年金の繰り上げ受給している人は、年金の請求タイミングと年金生活者支援給付金の請求タイミングが同一にはなりません。
以下は年金の種類ごと、そして年金生活者支援給付金の請求タイミングが異なる人ごとの申請書です。ご自身の状況にあわせ確認してください。
申請書様式(老齢基礎年金)
老齢基礎年金受給の発生と同時に年金生活者支援給付金を申請する人は、以下の申請書を提出します。
画像引用:日本年金機構|年金生活者支援給付金請求書
申請書様式(特別支給の老齢厚生年金受給者)
老齢基礎年金を特別支給している人のうち年金生活者支援給付金の支給対象に該当する人には、65歳になると受給案内が郵送されてきます。
同封のハガキが申請書の代わりとなります。
該当者が加給年金加算の対象となっているか否かにより、ハガキの形式は異なります。以下は加給年金が加算されない人向けの申請ハガキです。
画像引用:日本年金機構|年金請求書兼年金生活者支援給付金請求書
申請書様式(老齢基礎年金の繰上げ受給者)
老齢基礎年金を繰り上げ受給している人は、以下の申請書(給付金請求書)を提出します。手続き方法は特別支給のときと同様です。
なお老齢基礎年金を繰り下げ受給している人は、年金受給が開始されるまで年金生活者支援給付金をもらうことはできません。
画像引用:日本年金機構|年金生活者支援給付金請求書(はがき型)
申請書様式(障害基礎年金)
障害基礎年金を受給している人の申請書様式は、老齢基礎年金を受給している人と同一です。ただし日本年金機構側で受け付ける際の処理コード末尾が「2」に変わります。
また障害基礎年金の受給には特別支給や繰り上げ・繰り下げの制度が存在しないため、必ず年金受給の発生と同時の手続きが必要となります。
申請書様式(遺族基礎年金)
遺族基礎年金を受給している人の申請書様式も、老齢基礎年金および障害基礎年金の受給者の申請書と同一です。日本年金機構側で受け付ける際の処理コード末尾は「3」に変わります。
必ず年金受給の発生と同時に手続きしなければならない決まりは、遺族基礎年金と同様です。
給付が2年目以降になる人
年金生活者支援給付金の給付が2年目以降になる人は、年度がかわっても改めて申請書を提出する必要はありません。
年金生活者支援給付金は恒常的な制度ですので、一度支給が決定した人は支給要件を満たしている限り、自動的に年金生活者支援給付金が受けられます。
年金生活者支援給付金がいつまで受給できるかについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
年金生活者支援給付金はいつまでもらえるか|対象期間と停止のタイミング支給要件に該当しなくなった人
これまで年金生活者支援給付金をもらっていた人でも、その後支給要件を満たさなくなると年金生活者支援給付金の支給対象外となります。
再就職により厚生年金に再加入したり、その他所得が支給要件の基準を超えたために支給対象外となった人に対しては、日本年金機構から「不該当通知書」が郵送されます。
「不該当通知書」を受け取ったことに対する手続きや、申請書送付の必要はありません。
しかし海外移住や刑事施設等に拘禁されるために年金生活者支援給付金が支給対象外となる人は、自ら申請を行わなければいけません。
申請書様式(不支給事由該当届)
海外移住または刑事施設等の拘禁により年金生活者支援給付金の支給対象外となる予定の人が提出する申請書は以下のとおりです。
画像引用:日本年金機構|年金生活者支援給付金不支給事由該当届
年金生活者支援給付金を再申請する人
いったん停止した年金生活者支援給付金も、再び支給要件を満たせば再申請が可能です。
年間所得が上がったために年金生活者支援給付金が停止され、その後再び年間所得が低下して支給要件を満たすことになった人に対しては、日本年金機構から「簡易な請求書(はがき型)」が郵送されてきます。
ハガキの返送により再申請した扱いとなります。
なお海外移住から日本に帰国した人や、刑事施設等の拘禁が終了したために再び年金生活者支援給付金の支給対象になった人に対しては「簡易な請求書(はがき型)」が郵送されません。不支給事由該当届を提出した年金事務所にご相談ください。
申請書様式(簡易な請求書 はがき型)
「簡易な請求書(はがき型)」の様式は以下のとおりです。
画像引用:日本年金機構|令和3年度の年金生活者支援給付金の簡易な請求書(はがき型)の送付について
給付関係書類の再発行を依頼する人
年金生活者支援給付金の決定通知書や不該当通知書など、日本年金機構から送られてきた各書類を紛失したときには、再発行が依頼できます。
紛失の覚えがなくても、何らかの事情により各書類が手元に届かない可能性もあります。再発行の手段は覚えておきましょう。
なお上記でご紹介した各種申請書は、それぞれの画像下にあるリンクからダウンロードできます。必要に応じてダウンロードしてください。
また、以下の日本年金機構公式サイトからもダウンロードが可能です。
参考 年金生活者支援給付金のお知らせ日本年金機構申請書様式(決定通知書再発行申請書、他)
各書類の再発行を依頼するときの申請書は以下のとおりです。
また同じ申請書により、年金生活者支援給付金の支給証明書の発行も依頼できます。
【再発行・発行を依頼できる書類】
・決定通知書
・不該当通知書
・改定通知書
・振込通知書
・支給額変更通知書
・給付証明書
画像引用:日本年金機構|通知書再発行申請書
年金生活者支援給付金申請書FAQ
年金生活者支援給付金の申請書作成に際して、よく聞かれる質問をまとめました。
申請書の提出先はどこ?
各申請書の提出先は、お住まいの地域を管轄する年金事務所になります。自分の地域がどの年金事務所の管轄になるのかわからない人は、給付金専用ダイヤル0570-05-4092に電話でお問い合わせください。
申請書が自筆できないときは?
病気療養中、また目が不自由などの理由により申請書の自筆記入が困難な場合には、家族などの代理人が代筆してもかまいません。
成年後見人が手続きするときは?
受給者本人が認知症などの理由により成年後見人が請求手続きを代行する場合には、各申請書の「差出人」欄に成年後見人の住所・氏名・電話番号を記載します。氏名の欄には成年後見人である旨を付け加える必要があります(例:「成年後見人 ○○ ○○」)
まとめ
今回は年金生活者支援給付金の支給に際して必要となる各申請書類をすべてご紹介しました。
年金生活者支援給付金は、すべての高齢者が老後に安心して暮らせるよう支援する給付金です。正しく申請して、経済的に不安のない生活が送れるようにしましょう。
認知症サポーター。父母の介護と看取りの経験を元にした、ナマの知識とノウハウを共有してまいります。
「そなサポ」は、大切な資産や継承者を事前に登録することで、将来のスムーズな相続をサポートするもしもの備えの終活アプリです。
受け継ぐ相手への想いを込めた「動画メッセージ」を残すことができるほか、離れて暮らす子どもたち(資産の継承者)に利用者の元気を自動で通知する「見守りサービス」もご利用できます。
▶︎今すぐ無料ダウンロード!