- 老後女性は趣味に費やせる時間が増える
- 女性と男性で好む趣味の傾向は異なる
- 新型コロナウィルス感染症の流行で一部の趣味がやりづらくなった
- 自宅で趣味を楽しみつつ適度な運動でロコモとフレイル予防を
女性の社会進出が進み、今では多くの女性が定年まで勤める時代となりました。男性と同じく、趣味を思い切り満喫することは老後の楽しみと考えている女性も多いでしょう。
いま老後と呼ばれる年代になっている女性はどんな趣味を楽しんでいるのでしょうか。またこれから老後を迎える女性はどんな趣味が主流になってくるのでしょうか。
今回は老後女性の趣味について解説します。
目次
女性の余暇時間は老後にもっとも増える
老後と呼ばれる60代以上の年齢になると、定年退職や子供の独立などによって家事や仕事の時間が減り、趣味に費やせる時間がぐっと増えます。
総務省統計局の調査によれば、日本全国の15歳~79歳の男女のうち睡眠時間と余暇活動がもっとも長いのは70歳以上の高齢者でした。
画像引用:総務省統計局|社会生活基本調査トピックス-国民のライフスタイル
70代以上になると女性の家事労働時間も減少する傾向が見られ、さらに余暇時間は増えます。
空いた時間をぼんやりと過ごすか、それとも趣味を満喫して有意義にすごすか。
余暇時間をどう使うかによって老後のQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)は変わってくるのです。
老後にできる趣味とは
若いときにはハードなスポーツを楽しめても、年を取ると体力が低下して趣味として続けられなくなる可能性があります。
逆に、読書や映画鑑賞などを趣味としていた方は、老後になっても引き続き同じ趣味を継続できる方が多いでしょう。
男女の区別なしに、老後になった方はどんな趣味を楽しめるのでしょうか。
以下の記事では2019年時点のシニア男女が楽しんでいた趣味や、老後におすすめの趣味がランキング形式で紹介されています。本記事とあわせて参考にしてください。
老後の趣味の見つけ方。これから優先したいことは「趣味」が5割男性と女性では好む趣味に差がある
国内外の市場や世論などを幅広く調査する株式会社日本リサーチセンターが行った余暇活動の調査では、どの年代の男女でも趣味の傾向には性差があるという結果が出ました。
老後となる60代・70代男女を比較すると、1年間の実施率がもっとも高い余暇活動は男性・女性ともに国内旅行でしたが、2位以降は男女差があります。
男性に人気が高い趣味の「居酒屋・パブ」「宝くじ」は女性には含まれず、反対に「グルメ・食べ歩き」「園芸・盆栽・ガーデニング」がランクインしているのは女性だけです。
老後には夫婦仲良く趣味を楽しもうと思いながらも、夫婦それぞれが違う趣味を好む可能性があります。
70代女性の趣味は9割がインドア
先ほどの総務省統計局調査によれば、70歳以上の女性が行っている余暇活動の9割ほどが青色バーの「在宅余暇活動」です。
どの年代、また70歳以上の男性と対比しても、割合的には70歳以上の老後女性の趣味はインドアが主流になっていることがうかがえます。
コロナ禍で変わった女性の趣味
ここまでは2019年までに老後と呼ばれる年代に達していた女性が好む趣味の傾向を説明してきました。
2020年に入ってから始まった新型コロナウィルス感染症の流行により、その傾向に大きな変化が生じています。
読書や手芸など、もともとインドアで楽しめる趣味はさほど影響を受けないものの、一部にはコロナ禍の影響で制限がかけられている趣味もあります。
従来より老後女性に人気の高い趣味のうち、特にコロナ禍の影響が大きいと思われるのは以下の趣味です。
旅行
先に紹介した日本リサーチセンターの調査結果を見てもわかるとおり、国内旅行は男女ともに老後に実施したい趣味のNo.1に挙げられていました。
しかし高齢者は新型コロナウィルス感染症の重篤リスクが高いため、観光地やレジャー施設で「三密」に近づくには不安がつきまといます。
また日本以外の国への旅行であっても、現在では多くの国や地域が入国者に対する渡航制限を設けているため、レジャー・観光目的の海外旅行が非常に難しくなっています。
参考 新型コロナウイルスに係る日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限外務省海外安全ホームページスポーツジム
健康のために運動したくても、新型コロナウィルス感染症への罹患を恐れてスポーツジム通いを停止している老後女性は多いようです。
2020年2月以降に発生したクラスターを国立感染症研究所が調査したところ、スポーツジム内での感染場所はジム内の更衣室が疑わしいとまとめています。
画像引用:国立感染症研究所|クラスター事例集
現在ではほとんどのスポーツジムが消毒や三密回避などの感染対策を行ってはいますが、それでも感染リスクに対する心理的影響は避けられない模様です。
ボランティア活動
上記の総務省統計局調査では、社会的活動の「公的な奉仕(ボランティア)」を行う方の割合がもっとも高かったのは60歳以上の老後女性でした。
しかしコロナ禍により、東京オリンピック・パラリンピックを始めとする多くの公共イベントが延期・中止に追い込まれています。
ボランティア活動を趣味にしていた女性にとっては、活躍の場自体が失われているのが現状です。
いま老後女性が楽しみたい趣味とは
では、これから老後を迎える女性はどのように趣味を楽しんだら良いのでしょうか。
ここからは、新型コロナ予防に努めながら好きな趣味を満喫できる方法を3つご紹介しましょう。
電子書籍での読書
読書はもともと趣味の代表格ですが、老眼が進む老後には文字が拡大できて読みやすい電子書籍の利用がおすすめです。読書による肩こりや目の疲れなどが軽減できます。
また電子書籍ストアから読みたい本がダウンロードできるため、自宅にいながら新しい本を手に入れることができます。
代表的な電子書籍ストアは以下のとおりです。
電子書籍ストア名 | 系列 | ポイント |
Kindle | Amazon系 | ・電子書籍シェアNo.1 ・専用リーダーあり |
楽天Kobo | 楽天系 | ・電子書籍シェアNo.2 ・専用リーダーあり |
dブック | docomo系 | ・ポイントアップキャンペーン多数 |
ebookjapan | Yahoo!系 | ・無料漫画が多い |
オンラインスクール受講
カルチャースクール通いも女性の趣味として挙げられます。オンライン講座であれば、自宅のパソコンやスマートフォンを使って受講が可能です。
大手カルチャースクールが開講しているオンライン講座は以下で確認できます。
参考 オンライン講座NHK文化センター 参考 オンライン講座の一覧朝日カルチャーセンター 参考 [オンライン講座一覧]おうちでパソコンやスマホで受講できますよみうりカルチャーオンライン講座は多くがZoomを活用
オンライン講座を受講する場合、インターネット環境と接続用端末・Web会議システムが必要になります。
Web会議システムは多くのオンライン講座がZoomを活用しています。無料で登録できるので受講費以外に費用がかかる心配はありません。
参考 ZoomミーティングとチャットZoomビデオ通話でおしゃべり
若いときでも老後であっても、気の合う友人とのおしゃべりは女性にとって一番のストレス解消法であることには変わりません。
ビデオ通話アプリを使って、新型コロナ感染予防に努めながらリモートで友人との交流を図りましょう。
前項でご紹介したZoom以外では、以下のアプリなどで無料のビデオ通話ができます。
男性におすすめの趣味とは
ここまでは女性が老後に楽しめる趣味について説明してきましたが、では男性は老後にどんな趣味を楽しめば良いのでしょうか。
女性と同様、男性も基本的にはインドア趣味を自宅で楽しむのが新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点ではおすすめです。
老後男性におすすめの趣味については以下記事をご参照ください。
【2022年版】老後におすすめの趣味と最新トレンドを紹介ー男性編ー老後にはロコモ予防も大切
ロコモとは人間の運動器(骨や筋肉・関節など)に障害が起こり身体能力が低下する「ロコモティブシンドローム」の略称です。
画像引用:ロコモONLINE|ロコモを知ろう
新型コロナウィルス感染症を恐れるあまり自宅に閉じこもりっきりの生活を続けていると、運動器が劣化してロコモになってしまうかもしれません。
ロコモが進行すると要介護状態の前段階であるフレイルにもなりやすくなるため、自宅でできる趣味を考える際には、ロコモ予防対策も合わせて考える必要があります。
女性専用スポーツクラブの取り組み
女性だけの30分フィットネスで有名なカーブスも、すべての店舗で新型コロナウィルスの感染予防対策を行っています。
画像引用:カーブス|カーブスの感染予防対策
さらに2020年10月に行われた決算報告会では、オンライン体操教室 「おうちでカーブス」を新サービスとして提供する予定だと発表されています。
サービス開始日は未定ですが、スポーツジム通いを趣味にしていた女性にとっては朗報ですね。
画像引用:株式会社カーブスホールディングス|2020年8月期決算補足説明資料
自宅内での運動を趣味として取り入れ、ロコモ・フレイル予防に役立てましょう。
まとめ
今回は2022年以降に老後を迎える女性に向け「安全に」「楽しく」趣味を満喫する方法を解説しました。
趣味はストレス解消や生きがい作りに役立ち、楽しい気分や笑いは免疫力も高めます。
コロナ禍によりさまざまな趣味や楽しみが制約を受けていますが、生きる喜びはどんな状況下であっても見つけ出せるものです。
趣味を楽しんで、明るくこれからの老後を過ごしましょう。
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