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高齢者が運動不足を解消する方法|おすすめ健康グッズ・スポーツ施設を紹介

この記事のサマリ
  • 65歳以上の高齢者は週15メッツ以上の身体活動が必要
  • 高齢者の大半は運動不足の状態にある
  • 高齢者が簡単に使える運動グッズを3種類ご紹介
  • 高齢者が気軽に行けるスポーツ施設を4種類ご紹介

高齢者の大半は運動不足の状態にあると言われています。

心身ともに健康を保つためには、栄養・運動・休息のバランスが大切です。そこで今回は高齢者の運動不足を解消するために、安全かつ手軽に使えるおすすめの運動グッズや、高齢者が楽しんで行けるスポーツ施設を紹介していきます。

高齢者が推奨されている1日の身体活動

日光浴・運動する高齢者女性

まずは高齢者が1日にどのくらい運動する必要があるか、基本的な目安を理解しましょう。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(案)」では、最低限1日に60分、歩数に換算すると6,000歩程度の身体活動を行うことを推奨しています。

毎日60分ずつ活動すると週にして15メッツ程度の身体活動になり、毎日15メッツ分の身体活動を行っていれば運動不足を原因とする糖尿病・循環器疾患やガン、ロコモティブシンドローム、認知症のリスクが低減化できると明確化されています。

参考 健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023(案)厚生労働省

このガイドはもともと2013年に作成され、10年を経過した時点で2023年より指針の改定が検討されているものです。

2013年時点では週10メッツ程度の運動が必要とされていました。しかし65歳以上の高齢者には週10メッツの「運動」は達成が難しいことが確認されたため、運動に限らず日常生活全体で身体を動かす「身体活動」もあわせて運動強度メッツを計算し直しました。

運動強度「メッツ」とは

運動強度(メッツ/ METs)とは、1時間行った身体活動がそれぞれ安静時と比べてどれだけ運動になるかをあらわす単位です。

座っているときや寝ているときは1メッツ(安静)とされ、歩行は3メッツ/時、ジョギングは6メッツ/時となります。

身体活動のメッツ表

画像引用:日本健康運動研究所|健康運動の知識と実践

厚生労働省が推奨している週15メッツを達成するために散歩をするのであれば、1日に2.1メッツ、およそ40分間の散歩が毎日必要になります。

高齢者の大半は運動不足

ルームランナーとブタ

上記の説明を見て「なんだ、週15メッツなんて簡単に達成できそうじゃないか」と思った人もいるかもしれません。

しかし、たった週15メッツさえ多くの人が達成できていないのが実情です。

年金シニアプラン総合研究機構が行った2021年のインターネット調査によると、65歳以上の高齢者の75%は運動不足の状態にあったそうです。

「毎日散歩をしているか」の問いに「はい」と答えた人の割合は男性26%、女性20%でした。設問を体操に変更するとさらに割合が下がり、男性13%、女性18%にまで低下しています。

参考 高年齢者の大半は運動不足の状態にある:「くらしと仕事に関する中高年インターネット調査」の調査結果(その 7)公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構

運動不足の状態が続くとフレイルや要介護状態の原因になり、他にもさまざまな悪影響があります。運動しない高齢者に起こり得るリスクについては以下の記事を参考にしてください。

→リンク「高齢者 運動しないとどうなる」を公開時に入れます。

高齢者の運動不足を解消するには

ダンベルを使う高齢者女性

高齢者の運動不足は、どのように解消したら良いのでしょうか。

厚生労働省が推奨する週15メッツは、毎日40分散歩をするだけで達成できます。しかし目標値を週15メッツに限定してしまっては、続けるうちに甘えが出てきてしまいズルズルと運動不足の状態にまた戻る可能性が大きいです。

最低限の目標を達成するためには、目線をもっと上に向ける必要があります。

体力がある高齢者でしたら、成人と同等の週23メッツ/時以上は運動することを目標にしましょう。週23メッツ/時は、例えば以下の運動を行えば達成できます。

運動の種類 1回あたりのメッツ数 実行する頻度
ラジオ体操第1 0.7メッツ 毎日
ゆっくりとしたジョギング(20分) 2.0メッツ 毎日
軽・中程度の筋力トレーニング(20分) 1.1メッツ 週2回

もちろん上記の例以外の運動でも構いません。自分の状況や健康状態、好みに合わせて楽しめる運動をいろいろ組み合わせてみましょう。

以下からは運動不足解消に役立つグッズや、高齢者でも通いやすいスポーツ施設を紹介します。

高齢者の運動不足を解消するグッズ

まずは高齢者の運動不足を解消するために役立つ運動グッズを3種類紹介します。

足踏みステッパー

踏み台昇降運動・ステップ運動は有酸素運動と下半身の筋トレが同時にできる効率的な運動です。

高さ15センチの踏み台昇降運動の運動強度は5.8メッツ/時です。

自宅の階段を使えばグッズを使わなくても踏み台昇降運動ができますが、リビングやテレビの前に足踏みステッパーを置いておけば、テレビを観るなどをしながら気軽に運動ができます。

高齢者におすすめの足踏みステッパーは以下の記事で紹介しています。

足を鍛えると高齢者のフレイル防止になる|おすすめの下半身筋トレ器具12選

チューブトレーニング用グッズ

チューブトレーニングは、伸縮性に富んだ特殊なゴム製のチューブやバンドを使ったレジスタンス運動です。

何もグッズを使わない状態よりも筋肉に負荷がかかるため、短い時間でメッツが効率的に稼げます。

チューブトレーニングに使うグッズにはいろいろな種類があります。鍛えたい部位や使い方、予算に応じて好きなグッズを選択しましょう。

種類 形状 使い方
ヒモ状チューブ 1本のゴム紐 好きな長さにカットして使う
フィットネスバンド 薄くて幅広い布状のゴムバンド 持つ・輪を作るなどさまざまな使い方ができる
持ち手付きチューブ ヒモ状チューブの両端に持ち手(グリップ)が付いたタイプ 持ち手を握って使用する
輪っかチューブ 初めから輪っかの形状になっているチューブ 両腕や両足に通して使用する

アンクルウェイト

アンクルウェイトとは、筋肉に負荷をかけることを目的として足首に装着する重りです。手首にも装着できるタイプもあります。

日常生活がそのまま運動になり、自然と筋肉が鍛えられます。

高齢者リハビリなどにもよく用いられているグッズですが、足腰がすでに弱っている高齢者がアンクルウェイトを付けるとつまずきや転倒の原因になるため、グッズの使用前には十分に注意を払ってください。

高齢者の運動不足を解消する施設

テニスコート

高齢者の運動不足解消に役立つグッズをご紹介した後は、高齢者でも気軽に通えて楽しく運動ができるスポーツ施設を4種類紹介します。

お住まいの施設に良さそうな施設がないか、頭の中で思い浮かべながら確認していきましょう。

自治体のスポーツセンター

都道府県や市区町村では、住民の健康増進のために公営スポーツセンターを運営しています。

利用料も安価なので、気軽に通いやすい施設です。

公営スポーツ施設の場所や施設詳細は各自治体のホームページに掲載されています。区報や市報、自治体発行の「暮らしの案内」などでも確認ができます。

学校・団体所有のスポーツ施設

自治体運営のスポーツ施設には数に限りがあるため、いつでも利用できるとは限りません。

また自治体のスポーツ施設は、老朽化や地方における財政難などの理由により、安全な施設の提供が難しくなることも想定されます。
そのため国では、大学や企業、学校等が所有するスポーツ施設を住民が利用できるようにする「スポーツ施設の適正ストック化」を推し進めています。

参考 TOKYOスポーツ施設サポーターズ事業の概要公益財団法人 東京都スポーツ文化事業団

東京都以外でも同様の取り組みは広がっています。自治体ホームページなどで確認してみましょう。

民間のスポーツジム

民間のスポーツジム・フィットネスクラブの中には、シニア向けのお得な料金プランを用意しているところもあります。

参考 ゆとりすとの選択Daysコナミスポーツクラブ

また、最近流行しているパーソナルトレーニングジムも運動習慣を作りたい高齢者におすすめです。専属トレーナーが運動だけでなく食事管理についてもアドバイスを行ってくれるため、運動と食事の両面から健康増進ができます。

公園

公園は誰でも無料で使えて、工夫次第でいろいろな運動ができる施設です。

毎朝6:30からはラジオ放送にあわせて皆でラジオ体操をしている公園も多く見られます。

ラジオ体操は有酸素運動とストレッチを兼ね備えた優れた運動です。自宅にいてもラジオ体操はできますが、せっかくならば近くの公園に出向いてウォーキングを兼ね、公園に集まっている人とおしゃべりしながら脳の活性化も図りましょう。

まとめ

今回は高齢者の運動習慣について解説し、高齢者の運動不足を解消するグッズやスポーツ施設をご紹介しました。

運動を始めるのに遅すぎることはありません。例えこれまで運動不足だったとしても、これからの努力で挽回は可能です。

明日からと言わず、今日からすぐに運動を開始しましょう。

ライター紹介 | 杉田 Sugita
終活カウンセラー2級・認知症サポーター。父母の介護と看取りの経験を元にした、ナマの知識とノウハウを共有してまいります。

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