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高齢者におすすめの筋トレ|寝たきりを防ぐためのトレーニング

この記事のサマリ
  • 高齢者に必要なのは「日常生活が楽になる」トレーニング
  • 中でも体のバランスをとるための下半身・尻の筋肉が重要
  • 医師とも相談し、無理のない範囲で下半身を鍛えると良い

寝たきりや認知症などの状態を予防するためには、日頃から運動習慣を取り入れることが大切です。

有酸素運動によるダイエットももちろん大切ですが、転倒などのトラブルを防ぐなら筋トレも行いましょう。

今回は、60歳以上の高齢者におすすめの筋トレ方法について紹介します。

加齢によって筋力は衰える

加齢による衰え

加齢とともに脳細胞の数が減ったり髪の本数が減ったり歯が抜けたり、加齢が進行すると機能の低下がみられるようになります。

一方の筋肉を構成する「筋線維」は生まれてから死ぬまで大きな変化はありません。年を取ると「筋力が落ちた」と感じるのは、毎日の運動量が低下したからで、使わない筋線維はどんどん細くなります。毎日を緩慢に過ごすだけでは脂肪が増加して肥満へとつながります。

肥満を防ぎ、筋肉を維持するためには毎日の筋トレが効果的です。

筋肉は貯金のように貯めておくことはできません。例えば日曜日に目いっぱい運動することで筋肉が肥大化し、残りの1週間は何もしなくても日曜分の運動だけで過ごせる、といったことはありません。

中高年からでも筋力アップは可能

中高年になってからでも毎日の地道なトレーニングで、低下した筋肉量は徐々に向上していきます。

以下の点に注意して筋肉トレーニングを行うことで、効果がより大きくなるでしょう。

  • 時々ではなく毎日行う
  • 速く!ではなくゆっくりペースで行う
  • 筋肉トレーニング前にストレッチを欠かさない
  • 身体に痛みがあれば即座に中止する

地道に繰り返すことで「体力に自信がない」「肥満が進行している」「疲労からの回復が遅い・できない」といった悩みを克服できるようになっていくでしょう。

高齢者(シニア)が筋トレするメリット

トレーナーと運動

高齢者(シニア)が筋トレをするメリットは以下のとおりです。

健康維持につながる

人間の身体機能は一定の年齢を超えると徐々に弱くなっていきます。日頃から運動している方でも50歳や60歳を超えると、体力の衰えはどうしても感じてしまうものです。

シニア世代になったら、筋肉量をできる限り減らすことなく基礎代謝をアップさせることが重要になります。

筋肉は激しいトレー二ングや趣味だけで使われるわけではありません。「立つ・歩く・止まる・しゃがむ」といった日常の基本的な動作でも筋肉は使われています。日常生活に使われる筋肉の衰えによって引き起こされるのが、日常生活の不自由です。

逆に日常生活に使う筋肉量が増えると代謝が上がり、慢性的な疲れが和らぐ効果が期待できます。筋肉が鍛えられれば姿勢がよくなるといったメリットもあります。

筋肉トレーニングのあとに軽いウォーキングやジョギングを織り交ぜることで、有酸素運動による脂肪の減少にも役立つでしょう。

転倒防止になる

分かりやすい例が「膝や腰回りの筋肉」です。膝関節や股関節周辺の筋肉が衰えると骨同士がこすれてしまい、軟骨が減少して関節に痛みが走ります。このような負担を、関節の周りの筋肉を増やすことで軽減することが可能です。

お尻周りの筋肉量の低下も歩行機能に影響を与えます。加齢が進行すると下半身の筋肉が落ちてくるため、バランスを崩して転倒して怪我をするケースもあります。

日頃から足腰の筋肉を鍛えることで歩行時の足取りがしっかりするため、転倒する危険が減るでしょう。

認知症や寝たきりの予防になる

加齢による筋力の衰えを放置すると、要介護状態の一歩手前である「フレイル(虚弱状態)」といった状態につながります。

寝たきりに直結する状態は日頃から筋肉のトレーニングによる筋肉量の維持・向上させることで防ぐことが可能です。

高齢者(シニア)におすすめの自宅筋トレ・体操

シニアの筋トレ

高齢者(シニア)におすすめの自宅でできる筋トレ・体操は以下のとおりです。

お尻周りのトレーニング

仰向けに寝て片足は床につけ、もう片足は膝を伸ばしてまっすぐ上げたままお尻を持ち上げて3秒以上キープします。これでお尻の中の大臀筋を鍛えられます。

これを3回繰り返し、終わったら左右を入れ替えて行いましょう。

続いて中臀筋のトレーニングです。

仰向けに寝て、足は床につけます。肩幅くらいまで開いて紐で足を結びます。大きな輪ゴムの中に足を通すイメージです。

足を閉じる→ひも一杯まで足を開いて3秒以上キープを5回以上は繰り返しましょう。

いすに座って足上げ

椅子に座った状態で椅子の座面を掴み、足を左右交互に上げていく運動です。

足の付け根から上げる「もも上げ運動」、ももはそのままにひざから下を上げ下げする「膝伸ばし運動」などのバリエーションがあります。

鍛える部位を変えながら、左右それぞれ10回ずつくらい行いましょう。

ふくらはぎの筋トレ

立った姿勢で壁に両手をつき、大きく爪先立ちを行います。3秒以上キープしてかかとを元に戻してください。

これを5回を目標に続けてください。

スロートレーニング

スロートレーニングは、ゆっくり動いて筋肉に長期間の負荷をかけることで筋力アップが期待できるトレーニングです。

スピードを上げて行う通常の筋肉トレーニングに比べ心拍数や血圧を上げず、関節への負担も少なくなることから高齢者・シニア層のトレーニングに向いています。

さまざまな種目がありますが、下半身の強化に効果的なのはやはり「スクワット」です。

太ももの前の筋肉を中心に太ももの裏側(ハムストリング)・お尻など下半身全体の筋力アップが期待できます。

足を肩幅より広めに開いて腕を前に伸ばし、お尻を後ろに突き出すようにゆっくりとしゃがみます。

4~5秒かけてゆっくり行うのがコツです。

高齢者の筋トレのポイント・注意点

ハードな運動

高齢者が筋トレする際のポイント・注意点は以下のとおりです。

下半身(足・尻)を中心にトレーニング

筋肉といっても、腕やお腹・背中・下半身とさまざまな部位があります。高齢者の筋トレはどこを鍛えるのが効果的なのでしょうか。

まずは「お尻」です。

お尻には「大臀筋」とその奥に「中臀筋」があり、どちらも骨盤を支える重要な筋肉です。これらの筋肉が低下すると、立ち上がる時にバランスを崩して転ぶ危険が増してしまいます。

続いて下半身です。ふくらはぎの奥には「ヒラメ筋」があり、ここが弱くなると足を持ち上げるような歩き方になって物に引っかかってつまずきやすくなります。

転倒防止にはお尻の筋肉をつけること

もしも筋トレの目的が「転倒を防止すること」であれば、お尻にある大臀筋・中臀筋を鍛えることを集中して行いましょう。

大臀筋は全身の筋肉で2番目に大きく、立ち上がる動作や座る動作に欠かさず使用する筋肉です。日常生活に欠かせないため、特に高齢者は積極的に鍛えましょう。

中臀筋は下半身のバランスをつかさどる筋肉です。ここが弱ると立ち上がる時や歩行中のバランスが悪くなるだけでなく、骨盤の位置がズレることが考えられます。

絶対に無理はしない|医師と相談しながら

できるだけ早く成果を上げたいという想いで、どんどん筋トレに励むのは良いことです。しかし、そのせいで身体を痛めるのは本末転倒でしょう。

特に70歳を超えたシニアの方の急な筋トレはかえって体調を悪化させることもあります。一人の独断では行わず、必ず医師の指示を仰ぐことを忘れないでください。

トレーニング中にラジオを聴いたり音楽を流したりするのも、ゆっくりとリラックスしながら運動を楽しむのに効果的です。

週2回程度から徐々に強い運動に切り替えていく

筋力が弱いと指摘されている方や自覚がある方は、最初の目標を「無理しない」ことに設定しましょう。週に2回くらいのペースで始めると良いでしょう。

筋トレに夢中になると息が止まって血圧が上がるため、かえって逆効果になる可能性があります。

週2回のペースに慣れたら3回に増やすなど、少しずつ運動の強度を上げていきましょう。

週1回であっても、動作パフォーマンスの改善が期待できます。無理しすぎて次の週をまるまる休むより、週1~2回を継続できるほうが効果的です。

トレーニング施設の探し方

高齢者向けのトレーニング施設は地方自治体が運営するものと民間企業が運営するものがあります。ご自分に合った施設を選びましょう。

自治体の施設、教室

各自治体で高齢者向けのトレーニングをサポートしている場合があります。

例えば東京都板橋区「高齢者の暮らしを広げる10の筋トレグループ」を見てみましょう。

高齢者向けの10の筋肉トレーニングでは、週1回、3人以上の仲間と実施するグループに対して「おとしより保健福祉センター」と「リハビリテーション専門職」が協力して立ち上げ支援を行っています。

参考 高齢者の暮らしを拡げる10の筋力トレーニング板橋区

開始当初の週3回は筋トレグループへリハビリテーション専門職員を派遣し、運動の指導を行います。

  • 3人以上のメンバーが集まったら、おとしより保健福祉センターに連絡
  • 椅子が準備できる会場(個人宅でも可)で出前講座を実施

高齢者が多いマンションで入居者に筋トレの場を提供したいマンション理事会や自治会、老人会やサロン活動のリーダーなどのほか、3人以上が集まれるのであれば個人の自宅でも開催できます。

お住まいの自治体で、このような取り組みが行われているのか確認してみましょう。

カーブス、ライザップなどの民間施設

街中の民間施設は、設備が充実している点が魅力です。

例えば「女性だけの30分フィットネス」で有名なカーブスがあります。

年齢に関係なく、運動が苦手であっても無理のない範囲でできる運動を楽しめます。悩みに合わせてコーチが毎回サポートしてくれるため、自宅で行う筋トレよりも効率的です。女性専用のフィットネスクラブですから、男性の目が気になる女性でも安心して楽しめます。

服装は自由でスポーツウェアは不要です。出かけたついでに気軽に立ち寄って、パッと運動して帰宅できます。

参考 女性だけの30分フィットネスカーブス

男性なら「結果にコミット」というワードでブームになった「ライザップ」はいかがでしょうか。

若い男性向けのプログラムだと思いがちですが、じつは「60歳からのライザップ シニアプログラム」もあります。健康的に痩せて体力年齢の若返りを目指せるため、60代前半の肥満に悩んでいる人におすすめです。

ハードなトレーニングになるため、かかりつけの医師に相談しながら進めてください。

参考 60歳からの健康プログラムライザップ

まとめ

今は健康な方でも、加齢が進めば体力は徐々に衰えていきます。そのため、できるだけ若いうちから筋トレを通じて体力づくりをしておくことは重要です。

体力向上のための情報収集を進め、無理のない範囲でトレーニングを続けてみましょう。

ライター紹介 | 高柳政道 Takayanagi Masamichi
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。老後に安心して暮らすための知識とノウハウを紹介いたします。

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