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死亡した人のNTTアナログ固定電話を解約する方法|電話加入権は相続の対象に

この記事のサマリ
  • NTT電話契約は持ち主が死亡しても勝手に解約できない
  • 電話加入権は持ち主の財産として相続の対象になる
  • NTTアナログ契約者が死亡したら相続人が承継して解約
  • 死亡した人のNTTアナログ固定電話の解約方法を説明

自宅でNTT固定電話を契約していた人が亡くなると、その固定電話は無用の長物になります。

使わない電話はさっさと解約してしまいたいものですが、NTTアナログ固定電話の場合には携帯電話などの解約とは状況が異なります。

なぜならNTTアナログ固定電話の契約には、他の通信キャリアとは違い「電話加入権」が紐づいている可能性があるからです。

今回はNTTアナログ固定電話の電話加入権について解説し、死亡した人のNTTアナログ固定電話を解約する方法を丁寧に説明していきます。

NTTアナログ固定電話契約には電話加入権がある

机の上の黒電話とメモと万年筆

NTTアナログ固定電話契約は他の通信キャリアとは違い、死亡した人の契約を第三者が勝手に解約することはできません。なぜなら上記でも触れたように、NTTアナログ固定電話の契約には電話加入権が一緒についてくるからです。

まずはNTTの電話加入権についてきちんとおさらいしましょう。

電話加入権とは

電話加入権とは、アナログのNTT固定電話(加入電話)を利用するために必要な権利のことです。

かつては電話回線を引くためには電柱や回線基地局などのインフラ整備が必要だったため、NTTで電話を引きたい人は施設設備負担金を支払い、電話を引く権利を得る必要がありました。

しかし2025年現在では電話加入権が不要なNTT固定電話サービスができ、ひかり電話やIP電話などデジタル回線を経由して通話するサービスもできているため、固定電話の利用には必ずしも電話加入権が必須ではなくなっています。

電話加入権は契約者の金融資産

NTTが電電公社だった頃の時代には、電話加入権は非常に価値が高いものでした。

電話を契約するときには7~8万円ほどの費用を支払う必要があり、これは当時の大卒初任給の8割ほどを占める割合です。

また電話加入権は権利の売買が可能だったため、ときには中古市場で数十万円ほどの取引がされていたそうです。

つまりNTTの電話加入権は立派な金融資産であり、借金の質権設定などにも利用されてきました。

電話加入権は現在ではほぼ無価値

現在はNTTアナログ固定電話を契約するときに電話加入権が必須ではなくなったため、電話加入権の価額は急激に下落しています。

中古市場やオークションではおよそ1,500円程度の値がついていますが、実際にはほぼ取引がされず放置されています。NTTを解約しても電話加入権の返金はしてもらえないため、実質的には0円の状態です。

なお2025年時点でNTTアナログ固定電話を申し込むときには、いまでも施設設備負担金39,600円を支払う必要があります。しかし施設設備負担金は電話を利用する権利というよりも諸経費として考えるべき種類の支払いなため、現在では電話加入権がほぼ無価値であることには変わりません。

NTT電話加入権の持ち主が死亡したときには

ピンクの数珠と袱紗

現在では無価値となってしまったNTT電話加入権ですが、法律上では相変わらず資産として扱われています。

そのためNTT電話加入権の持ち主が死亡したときには、電話加入権は相続の対象になります。

NTT電話加入権の価額が低いため実際にはNTT電話加入権を相続しても相続税を支払う必要はありませんが、法律上では電話加入権は相続人に権利が移ります。これを「承継」と呼びます。

つまり死亡した人のNTTアナログ固定電話を解約するときには、電話加入権を承継した人でないと解約手続きが行えません。相続手続きが終わる前や、承継した人以外が勝手に解約できないので注意しましょう。

電話加入権を含む故人の財産を相続する方法については、以下の記事もあわせてご覧ください。

遺産相続手続きを丸ごと解説|スムーズな手続きのため今からできる対策とは

相続人がいない場合

死亡した人に法定相続人がおらず、遺言で相続人を指定していないときには、電話加入権を含む相続財産は「相続人不存在」となります。

相続人不存在の財産は、家庭裁判所が選任する相続財産管理人がいったん承継して解約手続きを行い、電話加入権は放棄または休止とします。

そして相続人がいないまま一定期間が経過すると、最終的に相続財産は国庫に帰属します。国庫に帰属した時点で電話加入権が残っていたとしても、電話加入権には実質的な資産価値がないため、自動的に消滅します。

NTTアナログ電話は2035年を目途に終了する

ENDと書かれた看板

NTT東日本・西日本は、従来のアナログ電話(メタル回線)を設備の老朽化や利用者減少などの理由により、2035年頃までに光回線やモバイル回線へ段階的に移行すると公表しています。

参考 今後の固定電話サービスについてNTT東日本

ただしメタル回線の提供が終了したとしても、固定電話が使えなくなるわけではありません。NTTひかり電話やワイヤレス固定電話などに移行すれば、電話番号や使用していた電話機はそのまま継続利用ができます。

電話加入権もメタル回線の提供終了後に消滅するわけではないので、解約するときの手続きについては変更ないと考えて差し支えありません。

死亡した人のNTT電話を解約する方法

虫眼鏡の中にチェックマーク

ここからは、死亡した人のNTTアナログ固定電話を相続人が解約する方法を説明します。

NTT固定電話の契約者本人が解約するときのやりかたについては、以下の記事で説明しています。今回の記事とあわせて参考にしてください。

NTT契約の固定電話を解約する方法|解約前に確認すべき4つの注意事項とは

STEP.1
相続人の決定
電話加入権を誰が相続するか、法定相続の決まりもしくは遺産分割協議の話し合いによって相続人を決定します。
STEP.2
必要書類の準備
NTT解約に必要な書類を準備します。必要書類については後ほどご説明します。
STEP.3
NTTに連絡
NTT東日本またはNTT西日本のカスタマーセンターへ電話で連絡します。電話を受けたオペレーターには「アナログ固定電話の契約者が死亡したため承継手続きと解約手続きをしたい」と伝えてください。
STEP.4
承継手続き
NTT東日本またはNTT西日本の指示に従い承継手続きを行います。申請書や添付書類は郵送するか公式サイト内の指示されたフォームにアップロードします。
STEP.5
解約手続き
承継手続きが完了した後、契約者本人として解約手続きを行います。電話もしくはインターネットでの手続きが可能です。
STEP.6
未払い料金の支払
承継以前の契約者が死亡した日までの利用料金は、NTTとの契約を承継した相続人が支払う義務があるため、NTT東日本またはNTT西日本の計算結果に基づき未払い料金を支払います。
STEP.7
NTT解約手続き完了
NTT東日本またはNTT西日本より「解約完了のお知らせ」がメールまたは郵送で届きます。メールまたは郵送物の確認ができた時点でNTT解約手続きはすべて完了です。

死亡した人のNTT電話を解約する必要書類

赤いクリップでとめられたカラフルな紙

上記でも説明したように、死亡した人のNTTアナログ固定電話を解約する前にはまず承継手続きが必要になります。

NTT契約の承継には以下書類が必要です。NTT東日本もしくはNTT西日本より追加の書類提示が求められた際には、指示に従い書類を準備してください。

申込書類 名義変更(承継)申込書
※ウェブ申し込みの場合は申し込みフォームに入力
契約者死亡の事実が確認できる書類 戸籍謄本・除籍謄本・死亡診断書の写しなど
相続関係を確認できる書類 戸籍謄本・法定相続情報一覧図・遺産分割協議書の写しなど
承継する人の本人確認書類 運転免許証・マイナンバーカードなど
NTT契約内容がわかる書類 開通案内・請求書など(Cから始まるNTT契約番号がわかる書類)

NTTアナログ固定電話の解約にかかる費用

一万円札の中央にあるMONEYの文字が書かれたブロック

NTT契約の承継や解約にはいっさい費用はかかりません。これはNTT東日本でもNTT西日本でも同様です。

ただし、解約に際して以下に該当する場合には費用が発生します。

工事費

解約に伴いNTTの回線撤去工事が必要な場合には工事費用が発生します。

《工事費が発生する例》
・宅内に引き込まれている電話線を撤去する場合(希望者のみ)
・INSネット(ISDN)回線の撤去が必要な場合
・アナログ回線と光回線を併用していた場合(切替工事費)
・その他特殊な設備を撤去する必要がある場合

遅延損害金

承継前の契約者がNTT料金を長期間未払いだった場合には、未払い料金および延滞金を遅延損害金として請求される可能性があります。

ただしNTT料金が長期間未払いのときにはNTT東日本またはNTT西日本側が強制的に解約を行うため、解約自体はすでに終了しています。

電話加入権はNTTを解約しても返金されない

NOの文字をそっと置く手

NTTアナログ固定電話を解約するときには、所有していた電話加入権は「休止」または「放棄」のどちらかを選択します。

休止とは、今後の再利用に備えてアナログ電話の権利は保持したまま、利用だけをいったんストップすることです。月々の利用料金はかからなくなりますが休止工事費用が発生するため、電話番号を今後使う予定がなければおすすめしません。

放棄とは文字どおり電話加入権を手放すことです。しかしNTT東日本ともNTT西日本とも、不要になった電話加入権の買取りは行っていないため、電話加入権を放棄しても返金はされません。

中古市場やオークションに出しても買い手がつく見込みは0%に近いので、素直にそのまま放棄した方が賢明です。

NTTドコモの携帯電話を解約するには

毛皮の上に置かれた3台のスマホ

同じNTTでも、NTT東日本もしくはNTT西日本のアナログ固定電話ではなくNTTドコモの携帯電話であれば、契約者が死亡したときの解約手続きは簡単です。

NTTドコモに限らず携帯電話キャリアの契約には電話加入権は必要ないため、相続の対象にはなりません。つまり携帯電話の持ち主が死亡したら、家族等の第三者が故人の代わりに解約手続きが可能です。

なお携帯電話契約もNTTアナログ固定電話と同じく、契約を承継できます。すぐに解約したくない場合には承継手続きを行ってください。

携帯電話の解約方法は以下の記事で詳しく解説しています。NTTドコモ以外の携帯キャリアでも手続き方法は同じなので、ドコモユーザー以外の人も参考にしてください。

死亡した家族の携帯電話を解約する方法|すぐに解約してはいけない理由とは

まとめ

ライトに照らされるアナログ電話

今回はNTTアナログ固定電話に紐づく電話加入権についてと、死亡した人が契約していたNTTアナログ固定電話を解約する方法について解説しました。

家族が亡くなった後にはさまざまな手続きが必要となります。故人が契約していたNTTアナログ固定電話についても適切に、できる限り速やかに解約手続きを行いましょう。

ライター紹介 | 杉田 Sugita
終活カウンセラー2級・認知症サポーター。父母の介護と看取りの経験を元にした、ナマの知識とノウハウを共有してまいります。

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