- 2022年の老後趣味のトレンドは「在宅」「屋内」
- 健康維持や実益を兼ねる趣味がおすすめ
- SNSやブログは眼精疲労に気をつけながら楽しむ
会社を退職して老後を迎えてからは、皆さん自由に趣味を謳歌できるようになります。
女性に比べて男性はそれまで会社勤めしていたこともあり、趣味に時間を割くことができなかった方も多く、これから趣味を探していこうという方もいるのではないでしょうか。
2020年は新型コロナウイルスが高齢者を中心に猛威を振るっていることもあり、趣味の種類も楽しむ方法にも変化が見られます。
そこで今回は、老後の男性におすすめの趣味と今後注目されるであろうトレンドを紹介します。
目次
老後は趣味を楽しむのに絶好の機会
内閣府が60歳以上の男女6,000人を対象にした「平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査結果」によれば、老後に楽しみがないと答えた方の割合は0.8%でした。
参考 平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査結果内閣府ほとんどの方が、老後の時間を活用して趣味を楽しんでいることが分かります。
豊かな老後を過ごすためには、定年退職をする前から老後の生活をイメージし、打ち込める趣味を見つけることが大切になるでしょう。
2022年以降の老後の趣味は【自宅で楽しむ】が鍵
2020年からの新型コロナウイルス感染症の流行によって、2022年以降も老後の趣味も変化していくことが予想されます。
新型コロナウイルス感染症は高齢者への影響が大きいことからステイホームが推奨され、自宅や屋内でも楽しめる趣味が注目を集めています。
インターネットが発達した現代では、離れて住む方との交流も簡単です。旅行すら、本当に出かけなくても家で旅行気分を楽しめる「バーチャル旅行」が登場しているほどです。
自宅に居ながらでもインターネットで楽しめるコミュニケーションや学習、ゲーム、e-スポーツなども注目されています。
趣味の選択肢は今までよりも増えていると言えるでしょう。
老後の趣味探し3つのポイント【男性編】
男性向けの老後の趣味は以下の3つのポイントに注意して、探していくと良いでしょう。
1.健康維持につながるか
日本人の平均寿命は年々伸び続けており、現在は男性81.41歳、女性は87.45歳です。
しかし、健康に過ごせる「健康寿命」はもっと短いことはあまり知られていません。2019年時点の最新の健康寿命は男性72.68歳、女性は75.38歳です。
参考 高齢者のQOL(生活の質)ニッセイ基礎研究所せっかく定年退職して老後を楽しもうと思っても、健康でないと意味がありません。男性が65歳で退職してから健康でいられる期間は、平均で8年にも満たないことになるのです。
できるだけ健康寿命を延ばすためにも、健康維持に役立つような趣味をおすすめします。
2.趣味と実益が兼ねられるか
老後に受け取れる年金の平均(国民年金+厚生年金)は、男性・女性の平均で約14万6,000円です。
参考 平成30年度厚生年金・国民年金事業の概要厚生労働省一方で、最低限の生活を送るだけで毎月22万円のお金がかかると言われています。趣味を楽しみながら生活費を圧縮できると、老後の生活の助けになるでしょう。
例えばハンドメイドが得意な方なら、作ったハンドメイドをフリーマーケットで販売することができます。今では「メルカリ」といったインターネット上で売買するフリマアプリで簡単に販売が可能です。
3.ひとりでも楽しめるか
趣味と言っても、大勢でワイワイすることが苦手な方もいるでしょう。そんな方はひとりでも楽しめる趣味を見つけておくと良いでしょう。
最近ではソロキャンプなどおひとりで楽しむアウトドアも人気です。ひとりで過ごすメリットは、何と言っても自分のペースで楽しめることです。
またインターネットの進化により、人に直接会わなくても楽しめる趣味も増えています。
自宅で楽しめる老後におすすめの趣味10選【男性編】
健康維持に役立つ趣味
筋トレ
人間は20歳を超えると、毎年1%ずつ筋肉が落ちるといわれています。
定年退職をして外出の機会が減ることで、ますます筋肉が衰えていくことが予想されます。お金をかけずに筋力を維持・増進するなら、やはり筋トレが鉄板です。
筋トレを実施して数日間休息を取ることで「超回復」によって筋肉量がアップします。トレーニング後48~72時間の休息で効果が出ると言われているため、筋トレは週に2~3回でも十分に有効です。
空いた時間でお金もかからずにできるため、少しずつでも始めることで健康寿命の延長が期待できます。
社交ダンス
映画「Shall we ダンス?」が話題となって以降、社交ダンスは未だに根強い人気を誇っています。シニア対象のレッスンを行うダンス場も珍しくありません。
社交ダンスは激しすぎない運動量と正しい姿勢を保つダンスによって、運動不足の解消には最適です。
異性と組んでダンスをするため、自然と「自分を魅力的に魅せること」を考えるようにもなります。老後の人生に張りが生まれるでしょう。
旅行・温泉地巡り
老後であれば、時間に余裕はあります。今までに見たことがない景色を求めてゆっくりと旅行というのも良いでしょう。
自動車を使うのも良いですが、地元のバスやローカル線を使うのも風情があります。自然の中を歩くことで、旅を楽しみながら健康維持にも繋がります。
疲れた時は、温泉での休息がおすすめです。露天風呂で景色を楽しみながらゆっくりと温泉に浸かって旅の疲れを癒しましょう。
囲碁・将棋
高齢者にとって一大テーマともいえるのが「認知症予防」ではないでしょうか。
認知症予防のために頭を使ったゲームを楽しみたい方は、囲碁や将棋がおすすめです。
かつては高齢者の娯楽というイメージが強かったものですが、現在では漫画の「ヒカルの碁」、若手棋士の「藤井プロ」の登場などで若い方にも人気が広がっています。
街中には囲碁クラブ・将棋クラブがあり、対戦を通じて知り合いでない方とも交流が持てます。インターネット上で見知らぬ人と対戦することも可能です。
実益を兼ねた趣味
家庭菜園・ガーデニング
野菜や果物にような作物を育てるのが「家庭菜園」、観賞用の花を育てるのが「ガーデニング」です。自宅で気軽にできるため、あらゆる世代に受け入れられています。
鉢やプランターと培養土、苗を準備すればOKで、思い立ったらその日のうちに楽しめる点が魅力です。
家庭菜園なら自分が育てた野菜や果物を食事で利用できて一石二鳥でしょう。
そば打ち
料理も老後の趣味としておすすめです。なかでも高齢者には「そば打ち」がおすすめです。指や手のひら全体を使うことで脳の活性化につながるため、老後の趣味として向いています。
こねる・伸ばす・切るという工程を極めていくほどに味が良くなるため、長く続けるほど満足度が高くなります。お盆や年末年始に家族が集まった際にふるまうのも良いでしょう。
釣り
自分が時間をかけて楽しんで得たもので、食費を浮かせることができれば最高でしょう。
若いころから釣りを極めている方であれば道具や船を揃えて1日かけてゆっくりと釣りを楽しむこともできますし、初心者であっても釣り堀など釣り竿をレンタルできる場所で気軽に始めることもできます。
自然と触れ合うことでリラックス効果やストレスの解消にもなるでしょう。
ひとりで楽しめる趣味
SNSやブログ
シニア向けのパソコンやスマートフォンも登場しており、インターネットを自在に使って、子どもや孫とコミュニケーションをとる高齢者も増えています。
そんな若い世代とコミュニケーションを取るのが好きな方には、以下のようなコミュニケーションツールがおすすめです。
- SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
- ブログ
- ビデオチャット
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)とは登録された利用者同士がWebサイト上で交流できる会員制サービスです。
代表的なSNSは以下のとおりです。
この中でも、Facebookは比較的年齢層が高いと言われています。
学生時代の友人や会社員時代の同僚などを見つけて友達になることで、「いつのまにか交流が途絶えていた方」と再び交流を始めるきっかけになります。
ビデオチャットでコミュニケーション
新型コロナウイルス感染症が特に高齢者に猛威を振るっていることもあり、在宅の機会が増えています。
その中で人気が出ているのが「ビデオチャット」です。
このようなツールを使い、パソコンやスマホ上でビデオ通話を楽しむことができます。ビジネス目的で使われることが多いですが、プライベートでも大いに利用が可能です。
家にいながらビデオを通じて離れた人とお酒を飲む「Zoom飲み」という方法も流行しています。
読書(オーディオブック)
いつでも自分が好きな時に、好きなだけ楽しめる趣味の代表格が読書です。
自宅で昼寝を挟みながら、お風呂に入りながらなど、好みのシチュエーションでのんびりと楽しめます。
しかし、高齢者になると「老眼で小さい字が見にくい・・・」ということもあるかもしれません。
そんな時に使えるのが「オーディオブック」です。いわゆる耳で聴く読書のことで、家事をしたり移動したりといった最中でも物語を楽しむことができます。
カラオケ
カラオケで昔好きだった歌を歌うことは、認知症予防に効果があると言われています。
株式会社エクシングとブラザー工業株式会社、国立大学法人三重大学の共同研究である「カラオケが認知症に及ぼす効果」によれば、「1週間に3回程度、家庭用通信カラオケを使って発生・歌唱の練習、または週に1回の歌唱療法プログラムによる歌唱療法」によって、認知症の進行を抑制する効果が確認されています。
参考 カラオケが認知症に及ぼす効果三重大学との共同研究中間報告株式会社エクシング老後の趣味を楽しむポイント
パソコンの技術は大学やパソコン教室で学べる
シニア世代のパソコン・スマートフォンも普及してきていますが、まだまだ苦手意識を持っている方も多いのが現状です。
子どもや孫に教わることができればベストですが、学校に行って教わるという手もあります。同じ目的の同年代の知り合いができるため、新しい交流につながることも期待できます。
例えば東京都の渋谷区の「シニアいきいき大学」では、パソコン・英会話・コーラスなどのさまざまな講座を開校しています。
対象は「渋谷区に住む60歳以上の方」、費用は「教材費に関する実費のみ」と、条件に渋谷区に住んでいる高齢者であれば気軽に参加してパソコン技術を教わることができます。
参考 シニアいきいき大学渋谷区デジタルの趣味は疲れ目に注意
長時間のスマホ・タブレットは眼精疲労・ドライアイの原因になり、老眼の進行スピードが早くなる可能性もあります。
目に良いサプリを摂取する。定期的に目を休めるなどの対策を取って長く楽しめるように工夫しましょう。
老後の趣味を楽しむ上でのポイント・注意点などは以下の記事でも紹介しています。こちらも併せてご覧ください。
まとめ
趣味のトレンドは「在宅」「室内」に進んでいる一方、国内旅行や近場のアウトドアの人気も高まりを見せています。
大切なことは、健康のためにも「打ち込める趣味」を探すことです。
今のうちに自分に合う趣味を見つけて、老後の生活を豊かにしていきましょう。
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