- 終活でメッセージを残すとこれからの人生を前向きに過ごせる
- 死後のメッセージであれば言いづらいことも伝えやすい
- 死後に送れるメッセージサービスが充実している
- 終活で作成するメッセージは法的効力がないため誰かと一緒に作成できる
終活は医療や介護に関する希望を伝えたり、所持品の生前整理をしたりするなど、家族・関係者が対応しやすいように行う活動です。また、自分自身の人生を充実した豊かなものにする活動でもあります。
終活を行う際、死後に大切な方へ伝えるメッセージを残す方もいらっしゃいます。しかし、どんな内容を残せばいいのか、どんな方法で残せばいいのか、疑問を感じて作業に取りかかりづらい方も少なくありません。
そこで今回は、終活で大切な方へメッセージを残す場合のメリットや具体的な方法をご紹介します。
目次
終活でメッセージを残すメリット
生きている間に言いづらいことを伝えられる
家族や友人に伝えたいことがあっても、生きている間に伝えるのは気恥ずかしかったり気まずかったりすることがあります。内容によっては、生前には言いたくても言えない場合や、死後だからこそ伝えたい場合もあるでしょう。
終活でメッセージを残せば、そのような生きている間に言いづらい内容を伝えられます。
自分の人生を振り返り整理できる
大切な方へメッセージを残すためには、これまでの関係性やエピソード、思い出などを振り返ることになります。「私たちの間にはこんなことがあった」「その時どう思った」など、過去を振り返ることで自分の人生が豊かであることを実感できます。
また、持ち物・財産に関するメッセージを残せば、遺される家族があなたの遺産分割や形見分けで困ることがありません。肩の荷を下せて気持ちがすっきりし、軽やかになれます。
これからの人生を前向きに過ごせる
終活でメッセージを残す最大のメリットは、残りの人生を前向きに過ごせる点です。
人生に充実感を持ち、遺される家族や大切な方への思いを書くことで気持ちが軽やかになると、これからの生活を第二の人生が始まったような新鮮な気持ちで過ごせるようになります。
終活で残したいメッセージの内容例
終活で残したいメッセージの内容例は以下のとおりです。
1.愛情や感謝のメッセージ
日本人は感情表現が控えめで、大切な方に愛情を伝える習慣のない方が多いと言われています。自分のキャラクターに似合わないと考えたり、面と向かって言いづらいと感じる方も少なくありません。
しかし、終活でメッセージを残す方法なら、生前に伝えるものではないため思い切った感情表現や愛情表現ができます。また、現在は微妙な関係になってしまっている相手にも、気兼ねなくメッセージを残せます。
2.お詫びのメッセージ
過去に大切な方に対して行った行動で後悔していることがあるけれども、「タイミングを逃してしまった」「生前に謝るのは癪でどうしてもできない」という方もいます。
しかし、終活でお詫びのメッセージを残すのであれば、死後に伝えられるためハードルが下がります。また、関係の修復が難しい場合でも、死後であれば相手にメッセージを受け取ってもらいやすくなります。
後ろめたいことや心残りがあると、残りの人生を気分良く過ごすための障害になりますので、終活の一環としてお詫びのメッセージを残すことをおすすめします。
3.お願いのメッセージ
家族や親せきにもっと仲良くしてほしい、位牌を持って思い出の場所に行ってほしいなど、自分の死後にしてほしいお願いをメッセージとして伝えることもできます。
死後の心配事や希望を言葉にしておくことで、心が軽くなります。
4.遺産分割についての説明
遺言書で指定した遺産の分割方法について、死後に残すメッセージで詳しく説明することもできます。
法定相続分以外の分け方を指定した場合には不満を持つ親族もいるため、その分け方の根拠を説明すると納得してもらいやすく、揉め事防止にもなります。
5.自分史
終活では自分のこれまでの人生を振り返るため、その歴史を子供や孫、大切な方に伝えたいと考える方も多くいます。ただ、「生前に一方的に伝えるのは気が引ける」という方も少なくありません。
人生で経験した出来事やその時感じたこと、生きる喜びを実感した瞬間や死後になら伝えてもいい秘密、体験など、「自分の生き様を親しい方に伝えたい」と考える方には、自分史をメッセージとして残すことをおすすめします。
終活でメッセージを残す方法
終活でメッセージを残すための5つのパターンをご紹介します。
1.エンディングノート・メッセージノートを書く
エンディングノートは、終活で考えておくべきこと、残しておいた方がいいメッセージなどがあらかじめ記入欄として整理されているため、質問に答えるように書き込んでいくだけで作成できます。
埋葬、葬儀の希望など他の終活の内容もひとつのノートにまとめて残せます。管理がしやすく、遺族にもわかりやすい伝達方法です。
終活(エンディング)ノートが10分で完成。6個の質問に答えるだけ2.手紙を書く
手紙であれば、個別に伝えたいこと、他人には読んでほしくないことをひとりずつに送ることができます。封筒に入れて封をすれば他人に見られる可能性が低くなりますし、住所を書いておけばそのまま投函してもらえるため便利です。
終活年賀状の書き方(例文あり)|適切な年賀状じまいのタイミングとは3.ビデオメッセージを撮る
メッセージ動画を撮影しておく方法は、本人の口から語りかけるので感情が伝わりやすく、いつまでも生きているときの姿を見てもらえます。
また、手や目など身体的に不自由である場合にも、喋ることができればメッセージを残せるため便利です。
ビデオカメラやスマートフォン、ノートパソコンなどのカメラ機能で撮影したり、映像製作会社に依頼する方法があります。
4.スマホやパソコンに残す
作成したメッセージをスマートフォンやパソコンに残しておくこともできます。
終活ノートなどにメッセージを残している旨やパスワードなどのログイン情報を書き記しておくと、確実に発見してもらえます。デスクトップやホーム画面にわかりやすいファイル名・フォルダ名で作成しましょう。
デジタル終活とは|デジタル終活の進め方3STEPと注意点5.終活用メッセージサービスを利用する
終活が一般的になってきたため、終活系サービスも充実してきました。そのひとつが、自分の死後に指定した相手にメッセージを送ってもらえるサービスです。
手紙として郵送、Eメールで送信、Web上で閲覧可能など、伝え方はサービスによって異なります。本人が亡くなったときにそれを知らせる方を任命しておくなど、メッセージを送るタイミングもサービスによって決められています。
終活メッセージサービス(一例)
終活でメッセージを書く時のポイント
終活でメッセージを書く時のポイントは以下のとおりです。
連絡先もわかりやすく記載する
家族や親族なら残されたメッセージを受け取りやすい一方、それ以外の相手にメッセージを遺す場合は送り先がわからなければ送れず、遺族が困ってしまいます。
そのため、手紙に住所を書いておいたり、送信先のメールアドレスを設定しておくなど、遺族が対応しやすいように準備しておきましょう。
家族や関係者に保管場所を伝えておく
「生前に知られたくないから」といってメッセージの存在を家族などに秘密にしておくと、せっかく残しても見つけてもらえない危険性があります。
そのため、できれば家族や友人・関係者に保管場所を伝えておくか、メッセージサービスを使い死後報告者を任命しておきましょう。
誰かと一緒に作成してもOK
遺言書の場合は本人が1人で作成しなければ無効になってしまいますが、メッセージや手紙は法的効力を伴わないため誰かと一緒に作成することができます。
例えば、配偶者と一緒に共同のメッセージを作成したり、子供に手伝ってもらいながら作成してもいいでしょう。
まとめ
終活でメッセージを残すことは、大切な方のためでもあり、これからの自分の人生を豊かに暮らすためでもあることがご理解いただけましたでしょうか。
メッセージの具体的な内容や方法についてもご紹介しましたので、ぜひ自分に合った方法で終活メッセージを作成してみてください。
また、生きている間に書き直し・作り直しは何度もできますし、作成する順番にこだわる必要もありません。まずは気軽な気持ちで、思いつくままに気負わず手を付けてみましょう。
終活カウンセラー。介護用品まで手掛ける健康器具開発メーカーでMDと営業を経験。その後、ECサイト運営企業にて健康食品と化粧品の開発・MDに従事。
「そなサポ」は、大切な資産や継承者を事前に登録することで、将来のスムーズな相続をサポートするもしもの備えの終活アプリです。
受け継ぐ相手への想いを込めた「動画メッセージ」を残すことができるほか、離れて暮らす子どもたち(資産の継承者)に利用者の元気を自動で通知する「見守りサービス」もご利用できます。
▶︎今すぐ無料ダウンロード!